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ルツェルン、ベルン(Luzern, Switzerland ; Bern, Switzerland) 98年5月1日(金)〜3日(日)


スイスの高速道路

ドイツからスイスに高速道路を経由して入ろうとすると、国境に検問があった。この検問の主な目的はスイスの高速道路料金を徴収することだ。年間40スイス・フラン。支払うとフロント・グラスに内側からステッカーを貼ってくれた。

「98」と書かれているところを見ると、今年いっぱい有効なのだろう。ということは、例えば年末年始をスイスで過ごして帰ろうとするとやはり2年分払わなければならないのだろうか。いずれにせよ何回もクルマでスイスに行くときは、なるべく年の前半にスタートして年内に完了した方が得のようだ。

制限速度は時速120kmで、ドイツよりかなりのんびりした感じである。バーゼルから南に向かうと何本か長いトンネルを抜けて行く。さすが山岳国で、景色もドイツのだだっ広い感じとはかなり違っている。高速道路の道路標示はすべて緑色だ。


ルツェルン

ルツェルンはフィアバルトシュテッター湖(Vierwaldstaetter See)のほとりに開けた風光明媚な中都市である。クルマで市街地に入って行くと湖とロイス川の境目に架かるゼー橋を北に向かって渡ることになったのだが、古い街が山並みをバックに湖に映える様子はなかなかのものであった。

この街の一番の名所はロイス川に架かる屋根付きの木製橋カペル橋だろう。この橋は惜しいことに数年前に焼失し、現在は再建されたものが架かっている。天井の梁には続き物の木版画だか何だかが掲げられており、南側から一往復すると一通り読める。ちなみに橋を渡るのは無料である。

この他ロイス川の北側に広がる旧市街はフレスコ画で彩られた古い建物に囲まれた広場が点在し、狭い石畳の通りで迷路のように結ばれている。天気が悪くて残念だったが、川辺や湖畔の散歩道も含めて、そぞろ歩くには絶好の観光地である。湖の遊覧船もある。

あと、今回は行かなかったが旧市街の背後に中世の城壁が一部残っているが、登るのはちょっと覚悟がいる。氷河公園とライオンのモニュメントは別に見るほどのものでもないが暇ならどうぞ。


スイスの田舎

2日目、ルツェルンからベルンまでは一般国道を走った。山がちの景色はどことなくなつかしさを感じさせる。そこここで牛がのんびりと草を食んでいる。首からは典型的なアルプスのカウ・ベルをぶら下げていて、近くを通るとカランカランという音が聞こえる。

この辺りはアルプスより北側で、さすがに雪が残ったりしている訳ではなかったが、それでも気温は10度未満と低く、クルマには暖房を入れて走った。ルツェルンからベルンまで約2時間の道のり。


首都ベルン

ベルンはアール川が湾曲して流れる内側、半島のように突き出た部分に発達した街で、スイスの首都である。旧市街は古い街並みがよく保存されており、建物の2階以上の部分が歩道の上に張り出したような特徴のあるアーケードが大通りに沿ってずっと続いて行く。石畳の大通りには仕掛け時計のある時計塔が道にまたがるようにして建ち、道路の中央には一定の間隔で色彩もあざやかな噴水が並んでいる。

アーケードには日用雑貨から高級ブランドまで、土産物からアンティークまで様々な店が軒を並べており、地下の部分にも怪しげなブティックや小劇場があったりしてのぞいて歩くだけでも楽しい。アルプスの街やスキー・リゾートを別にすれば、スイスでは一押しのお勧めである。

街はずれ、半島の突端からアール川を渡ったところには街の名前の由来といわれる熊を飼う公園がある。熊自体は別に目新しくないが、ここからしばらく坂を昇った辺りから眺める街並みのパノラマは、スペインのトレドには及ばないもののなかなかの景色である。

仕掛け時計は毎正時に動き出す。もう終わりかと思うとまだ続きがあったりするので、まわりの観光客の様子を見ながらしばらくねばった方がいいかもしれない。日本人観光客はそれなりに見かけた。


スイスのドイツ語

今回旅行したルツェルンやベルンはスイスの中でもドイツ語圏である。僕の話すドイツ語もきちんと通じるし、相手のしゃべるドイツ語もきれいな標準語なのだが、スイス人どうしがしゃべっているドイツ語を聞いているとすごくなまっているのである。正直言って何をしゃべっているのか(想像はつくが)聞き取れない。彼らは外からの客に対しては意識して標準語をしゃべっているのだろう。


スイスのホテル

何が嫌いと言って、ベッド・メイクされたベッドほど嫌いなものはない。あれはいったいどうやって寝るのか。ベッド・カバーをまずひっぺがし、バカ丁寧にマットレスの下に折り込まれたシーツと毛布を力ずくではぎ取ってそれをかぶるのだろうか。あるいは折り込まれた毛布とマットレスの間の窮屈な空間に、無理矢理潜り込むのだろうか。

スイスではそういう心配は僕の知る限り無用である。スイスのホテルではきちんとした布団がベッドの上にたたまれている。日本人の流儀だ。いや、ヨーロッパ人だって、家ではベッドの上に布団を敷いて眠っているに違いないのだ。だれがいったいあのベッド・メイキングを考え出したのか。あのメリットは何なのか。ホテル・スクールを出た人がいれば教えて欲しい。

ちなみにドイツのホテルでもいっぱんにベッドには布団である。


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