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A Message To Soul Boy The Very Best of Motoharu Sano
A Message To Soul Boy


Sony Music Direct
MHCL 20114 [CD] (2010.9.29)

PRODUCER :
佐野元春(ex.9,14)、Colin Fairley(9)、
John Simon(14)
作詞・作曲・編曲 :
佐野元春
●アンジェリーナ '99 mix version
●ガラスのジェネレーション
  Additional recorded version
●サムデイ Original version
●ダウンタウンボーイ '99 mix version
●情けない週末 Original version
●ヤングブラッズ '99 mix version
●99ブルース Original version
●クリスマス・タイム・イン・ブルー
  ―聖なる夜に口笛吹いて―
  Original version
●約束の橋 Single version
●ぼくは大人になった Original version
●レインボー・イン・マイ・ソウル
  '99 mix and edit version
●欲望 Original version
●すべてうまくはいかなくても '99 mix version
●ヤング・フォーエバー Original version
●君の魂 大事な魂 Original version
●君が気高い孤独なら Original version



デビュー30周年を記念してリリースされたベリー・ベスト。概ね所謂「代表曲」を集めたものになっているが、選曲には佐野元春自身もコミットしており、「欲望」や「すべてうまくはいかなくても」が入っているところに特徴的なものが感じられる。その代わりに「Rock & Roll Night」や「ジャスミン・ガール」といった曲が入っていなかったりもするが、それを言い出すときりがない。佐野が「現在」に響かせたいコレクションはこれだということなのだろう。

バージョンはオリジナルを中心に、一部の曲では1999年の20周年記念盤「The 20th Anniversary Edition」収録時に制作された渡辺省二郎による再ミックスを収録。その他、『ガラスのジェネレーション』では2006年の「THE SINGLES」に収録された追加録音バージョン、「Single version」と表示された『約束の橋』では1989年の当初シングルのバージョンではなく、1992年のシングル・リカットに際してボーカル・トラックを差し替えて再ミックスされたバージョンを収録している。

また、「Original version」と表示されている『君の魂 大事な魂』では当初発表のシングル・バージョンではなく、その後アルバム「The Sun」に収録されたロング・バージョンを収録。同じく「Original version」と表示された『欲望』ではアルバム「THE CIRCLE」収録のオリジナルから冒頭のギターのイントロを40秒程度カットした編集バージョンになっているが、それ以外に新たにミックスや編集がやり直された曲はないようだ。音源はすべて前田康二によって新たにリマスターされている。

同じ音源の使い回しで何枚もベスト盤が編まれることに対しては批判もあり得ようが、佐野の音楽がオールド・ファンにも、ニュー・ジェネレーションにも等しく開かれたものであり続けるためには、入門編として、あるいは良質なダイジェストとして、常にリファーされ得るコンパクトなベスト盤があってしかるべきであり、このベストがそうした意味での「決定版」として、願わくば長く再プレスを重ねながら定番となって行くことを希望したい。



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