logo ノックは無用


ノックがセクハラ。なんかもうこれ字面だけで笑うしかないって感じ。確かに裁判にきちんと対応しなかったやり方は知事としていかにもマズかったし、セクハラが事実ならそもそもそれ自体が許されないことなのは間違いない。セクハラを受けた女子大生はきっと心に深い傷を負ったことだろう。「毛布をかけて手などを隠しながら女子大生の身体に触った」んだってね。「わいせつな行為」ってどんなこと? ま、いいけどさ。

でも、この事件に本気で腹を立ててる人はいったいどれくらいいるんだろう。メディアはさかんにノック知事を批判しているが、この人たちはノックがそんなに清廉潔白な高潔の士だとでも思っていたのだろうか。考えてみて欲しい。横山ノックなのだ。芸人さんなのだ。人を笑わせてなんぼの人間なのだ。あの脂ぎったタコ頭を見て、この人は希代の名政治家と思う人は少なかろう。

今のノックは芸人ではない、知事なのだ、だから社会的な責任も重いのだという人もあるかもしれない。だが、あの脂ぎったタコ頭を知事にしたのは他ならぬ大阪府民ではないのか。その時点で大阪府民は知事だとか政治家だとかいうものにまともな見識とか社会的責任とかを求めることが無意味だと宣言していたのだ。それよりまだタコ頭の方がおもろいだけマシ。それが選挙で示された大阪府民の意志だったはずだ。

だとすればそのタコ頭がセクハラしたからといって社会的責任を云々するのはそもそも筋が違う。まあ、タコ頭とエロ坊主ではちょっとニュアンスは違うかもしれないが、どっちにしてもその程度のもの。府民は初めからエロ坊主に投票したんだから、エロ坊主がセクハラしたってそれは「府民の信頼を裏切った」ことにはならないんじゃないの? っていうか、むしろ「府民の信頼に応えた」と言ってもいい。

だから新聞がいくら力を入れて「ノック辞職すべし」とたたいたところで、それはノックを知事にした大阪府民の素朴な感情とはフィットしないだろう。それは結局大衆民主主義の限界であり、選挙を人気投票くらいにしか考えない大衆の政治意識のあり方の問題だからだ。そしてまたそれはノック以上の候補を擁立できなかった「政治」の敗北でもある。だいたい新聞も「横山ノック大阪府知事」なんて書いてる時点で「芸人知事」の術中にハマっているんだから仕方ない。

僕はこの際横山ノック知事には辞職などすることなく、是非とも任期を全うして次の知事選にも当然出て欲しいと思う。そうして大阪府民は自覚と責任をもってタコ頭のエロ坊主を知事に選んでいるのだということを証明して欲しい。そこまで政治というものがなめられているのだということ、そしてタコ頭のエロ坊主が知事でも、優秀な府庁官僚組織がある限り府政の大半は今までと同じように転がって行くのだということを民主主義者どもに思い知らせて欲しいのだ。


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