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Rock'n'Roll Easter 2026
Slappy Bunny and Soppy Eggs

THE COLLECTORS

■ 2026年4月12日(月) 16:30開演
■ 柏・PALOOZA

[THE COLLECTORS]
Vocal, Guitar:加藤ひさし
Guitar:古市コータロー
Bass:山森"JEFF"正之
Drums:古沢"cozi"岳之
セットリスト  
● ミノホドシラズ
● 愛してると言うより気に入っている
● 気狂いアップル
● ワンコインT
● 愛ある世界
● みんな気をつけろ
● タイムトリッパー
● プロポーズソング
● ライ麦畑の迷路の中で
● 僕は恐竜
● 全部やれ!
● TOO MUCH ROMANTIC
● Giulietta
● ハッピー&ラッキー
● (Inst.)
● まぼろしのパレード
● ロマンチック・プラネット
● 世界を止めて

● NICK! NICK! NICK!
● スティーヴン・キングは殺人鬼じゃない



東京での公演がFC東京の試合とかぶるのでそっちはあきらめて柏まで遠征した。整理番号が322番で入場が最後の組だったのでおそらく350人くらいの会場。ステージが高めなので頭越しでも比較的見やすい。中はぎゅうぎゅうだったがなんとかステージが見える位置を確保した。

東京でのライブのチケットがなかなか取れなくてもなんとか毎年一回はどこかで見ているし、武道館も野音もちゃんと見ているのでそれなりに熱心なファンだと思う。そして毎回「やはりコレクターズはライブだ」と確信して帰ってくる。それだけの力が彼らのライブにはあるし、そしてまた次のライブの日程を待つのだ。

このレビューを書くためにセットリストを整理していて気づいたのは、昨年末の横浜でのライブと演奏曲がかぶってないこと。本編でかぶっていたのは『気狂いアップル』だけ。あとアンコールの『NICK!』と『スティーヴン・キング』。それでもまったく「あの曲が聴きたかった」みたいな感じがしないのはレパートリーの層の厚さか。

だいたい毎回どこかで泣く。前回は『パレードを追いかけて』だったが今回は『愛ある世界』だった。なんで泣けてくるのか今まであまり考えたことがなく、懐かしさなのか、後悔なのか、なにかがこみあげてきて涙が出るのだが、もうジジイなので涙腺がゆるくなってるとか、なんでもいいから泣きたいだけとかは別にして、そのことを今回は考えてしまった。

それで出た一応の結論は、コレクターズが今そこでロックンロールを鳴らしていて、そのコレクターズを還暦過ぎて足がつりそうになりながら立ちっぱなしで聴いているオレが今ここにいて、その関係がずっとずっとつながっているということに心が震えているのではないかということだ。

オレはすべてから切り離されて今ここにただポツンと出現し存在しているのではなく、そこには過去からずっとずっとつながってきた「自分歴」みたいなものがあって、そしてそこにはある時期からコレクターズの音楽がずっとあって、そのオレとコレクターズのコンビネーションの最新型というか最先端というか、それが今ここにいる自分自身にほかならないということなのだと。

もちろんひとつひとつの曲に、「この曲を初めて聴いたころは…」みたいな思い出はある。だが、たとえば『愛ある世界』という曲単体というよりは、この曲のイントロが流れた瞬間にこみあげてきた、自分には今の自分を支える確かな経験というか積み上げがあって、オレはどこかと、なにかと間違いなくつながっているという感覚が涙腺に悪さをしたのではないかと思うのだ。

今回はアメリカとイランがドンパチやっている真っ最中だということもあってか、『タイムトリッパー』『みんな気をつけろ』などのプロテストソングが演奏されたことにバンドとしての確かな意志を感じた。もちろん国際政治は複雑怪奇なもので、単純な正義感や一面的な価値観で簡単に説明できるものではないのは自明だが、だからこそ生活者としての実感から発するシンプルな「NO」が有効であるのも確かなことだ。

ライブでは定番の『NICK!』も含め、コレクターズの音楽には、ロックンロールがもともと大人の立派な理屈に対する子供たちの反抗として、強圧的な常識の押しつけに対する抵抗として成立し、演奏し続けられてきた歴史に対する率直なリスペクトがある。「アーティストは政治的な発言をするな」といったようなトンチキな言説がしばしば聞かれる世界にあって、ロックンロールの成り立ちを思い起こすのは今あらためて必要なことだ。

ごく一部の曲でシーケンサーを走らせた以外、身もフタもない4ピースでデビュー・アルバムから最新作までのレパートリーをバンバン演奏して行くコレクターズは、音楽として本質的に必要なものが、分厚いオーケストレーションや緻密に積み上げられたモニタ上の波形ではなく、アンプにつながれた弦の震えと人の声であり得るということをこの日も実証した。

リーダーが65歳、オレも還暦を越えて、ある日突然どちらかの「次」がなくなる可能性も漸増しているので、見られるライブはやはり見ておくべきなのだ。夏に渋谷公会堂でのライブが予定されており、もちろん行くつもりでいる。『みんな気をつけろ』がエモかった。



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