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 【A

abgefälscht [アプゲフェルシュト] 
シュートなどの軌道が他のプレーヤーに当たってそれること。

e Ablöse/-n [アプレーゼ] 
移籍金のこと。クラブとの契約継続中の選手が他のクラブに移籍する場合、移籍先のクラブが元のクラブに支払う補償金。「分離させる、償却する」といった意味の動詞「ablösen [アプレーゼン]」の派生語。「Ablösesumme [アプレーゼズメ]」ともいう。
前のクラブの契約が終了するときにこれを更新せず他のクラブに移ると移籍金は発生しない。こうして移籍金を支払わずに選手を獲得することは「Ablösefrei [アプレーゼフライ]」という。

s Abseits/ [アプザイツ] 
オフサイドのこと。これだけなら並みの「サッカー用語集」にも載っているが、問題は「passiv [パッシーフ]」がついた場合。「Das war zwar Abseits, aber passiv.」と言えば、「確かにオフサイドですが、オフサイド・ポジションにいた選手はプレーに関与していません」ということ。この「パッシーフ」に当たるうまい日本語が見当たらないのでいつも困るんだけど、今のルールでは、オフサイドポジションに選手がいても、その選手がその後のプレーに関与しない限りオフサイドを取らないことに一応なっていて、その状態を指す表現。
この「プレーに関与する」というのも難しいのだが、仮にオフサイドポジションにいた選手が直接パスを受けなくても、例えば彼がその場所にいることでGKがそちらに注意を引かれたらそれは「プレーに関与」していることになる。こうした状況を「provozieren [プロヴォツィーレン]」という言葉を使って、「Er hat den Ball zwar nicht berührt, aber deutlich den Torhüter provoziert.」のように表現する。「彼は確かにボールには触りませんでしたが、明らかにゴールキーパーの注意を引いてプレーに参加しています」くらいの意味合いだ。ちなみに「プロヴォツィーレン」は本来「そそのかす、挑発する」という動詞。

e Abwehrkette/-n [アプヴェアケッテ] 
ディフェンスラインのこと。ケッテというのは鎖、チェーンのことである。4バックのことは「e Viererkette/-n [フィアラーケッテ]」、3バックのことは「e Dreierkette/-n [ドライアーケッテ]」という。

r Anschlußtreffer/- [アンシュルストレファー] 
「負けているチームが1点差に迫る追い上げの得点」といったことが辞書には書かれているが、例えば0-3から1-3にするような得点もこう呼んでいるような。「Anschluß [アンシュルス]」は「接続、連結」といった意味で、相手のクラブにしっかりくっついて行くための手がかりになる得点、といった感じのニュアンスか。

auswärts [アウスヴェアツ] 
アウェイの。「ホームの」は「heim [ハイム]」。
ちなみにカップ戦などでホーム&アウェイをワンセットにして試合を行う場合、最初の方の試合(いわゆるファースト・レグ)を「Hinspiel [ヒンシュピール]」、第二試合(セカンド・レグ)を「Rückspiel [リュックシュピール]」と呼ぶ。

 【B

e Ballannahme/-n [バルアンナーメ] 
トラップのこと。「Annahme [アンナーメ]」だけで使うこともあり、「パスを受ける」という動詞は「an|nehmen [アンネーメン]」。

r Ballbesitz/-e [バルベズィッツ] 
Ball」は「ボール」、「Besitz」は「所有」のことであり、合わせると「ボールの支配率」。英語の「ball posession」とパラレルに考えてもらえれば分かるだろう。

 【D

e Dauerkarte/-n [ダウアーカーテ] 
シーズンチケットのこと。

r Doppelpack/-e [ドッペルパック] 
一人の選手が1試合で2得点を挙げること。一般にドッペルパックというのはスーパーなどで同じ商品が2つ一組で売られているものを指す。1試合で3得点を挙げることをハットトリックというが、これに対応するドイツ語はなく、仕方なく「Hattrick」とそのまま使う。そんな名前のサッカー番組もあった。

r Doppelpaß/-¨e [ドッペルパス] 
味方に短いパスを出して走り、その選手からすぐにパスを戻してもらうプレーのこと。日本語でいう「ワンツー」。

 【E

e Ecke/-n [エッケ] 
一般に角、コーナーのことであり、サッカー用語としてはピッチの四隅を指すのが一般的だが、ゴールの隅、つまりポストのこともエッケと呼ぶことがある(正確には「e Torecke/-n [トアエッケ]」)。セットプレーの際にキッカーから見て近い方のポストのことを日本語では「ニア・ポスト」、遠い方を「ファー・ポスト」と言ったりするが、これに対応するドイツ語はそれぞれ「die kurze Ecke」、「die Lange Ecke」。遠い近いではなく「長い短い」で表現することになっている。

r Ehrentreffer/- [エーレントレファー] 
Ehre」とは「名誉」のこと。0-3とか0-4とかで負けている試合の終盤に何とか1点を返して汚名を雪ぐことを日本語でも「一矢報いる」なんていうが、そのノリでいう「名誉の得点」。

r Einsatz/-¨e [アインザッツ] 
試合に起用すること。試合に起用されて実際にプレーすること。「der starke Einsatz」(しっかりしたプレー)などという使い方をする。

r Elfmeter/- [エルフメーター] 
11メートルのこと。サッカーではペナルティ・キックのポイントがゴールから11メートルの地点にあることからペナルティ・キックのことを指す。「r Elfmeterschuß/-¨e [エルフメーターシュス]」とも言う。正式には「r Strafstoß/-¨e [シュトラーフシュトース]」と言うのだが、特に口語では一般に「エルフメーター」または単に「エルファー」と言うことが多い。
尚、ペナルティキックを決めることは、「einen Elfmeter verwandeln」と言う。「verwandeln [フェアヴァンデルン]」は本来「変形させる」という動詞だが、なぜPKを「決める」という表現にこの動詞が使われるかはドイツ人にも訊いてみたが分からないそうだ。

e englische Woche/-n [エングリッシェ・ヴォッヘ] 
ブンデスリーガの試合日程は週末に組まれるのが通常だが、国際試合などの都合で日程の調整がつかず、シーズンに1回か2回、水曜日に試合を行うことがある。そういう忙しい週のことを「英国週間」と呼ぶ。
聞いたところによるとイングランドのリーグはチーム数が多いので日程が過密になり、水曜日開催が多いためこう呼ばれるとか。

 【F

r FC/ [エフツェー] 
r Fußballclub/-s [フスバルクルップ]」の略のはずだがドイツ語で「クラブ」は「Klub」とつづるのが正式。この辺は英語と入り混じってるんだろう。
ところでドイツで単に「FC」と言うと「1.FC Köln」を指すことが多いようだ。また、単に「Club」と言えば「1.FC Nürnberg」を指す。「kicker」の見出しなんかではよく出てくる。

e Flanke/-n [フランケ] 
センタリング、今ふうにいえばクロスボールのこと。動詞は「flanken」。

s Fohlen/- [フォーレン] 
子馬のこと。「Borussia Mönchengladbach」を指す。マスコットが黒い子馬だからなのだが、このマスコット、名前は「Jünter [ユンター]」というらしく、生まれは1965年、って「子馬」じゃねえじゃん…。独身だそうだ。
動物シリーズでは1.FC Kölnが「Geißbock [ガイスボック] 雄ヤギ」、1860 Münchenが「Löwe [レーヴェ] ライオン」、MSV Duisburgが「Zebra [ツェブラ] シマウマ」なんてところが有名で、代名詞的に使われることも多い。

formschwach [フォームシュヴァッハ] 
調子が悪い、スランプ中の。

 【H

r Hacken/- [ハッケン] 
かかと。

r Hanseat/-en [ハンゼアート] 
ハンザ同盟都市。知らない人は高校の世界史の教科書を見るべし。ブンデスリーガでクラブ名に「ハンザ」を名乗っているのはHansa Rostockだけだが、ハンブルグもブレーメンもハンザ都市であり、この3チーム間の試合、例えばHSVWerder Bremenの試合なんかもハンザダービーと呼ばれる。

r Herbstmeister/- [ヘアプストマイスター] 
「秋のチャンピオン」と訳してる「サッカー用語辞典」があったが何じゃそれ、って感じ。全34試合のうち、半分の17試合を消化した時点で首位に立っているクラブのことをこう呼ぶ。Jリーグで言えば1stステージ優勝だがブンデスリーガはそんなバカなシステムを採用していないので、「秋のチャンピオン」には何の栄誉もない。だいたい17試合消化時点でウィンターブレイクに突入するのが例年のスケジュールだが、日程の都合で冬休み前に18試合やっちゃったりすると「秋のチャンピオン」の有難みはますますなくなってしまう。

e Hintermannschaft/-en [ヒンターマンシャフト] 
後ろのチーム、つまりGKやDFや時にはボランチなんかも含めた守備的な仕事を主たる任務とする人たちのこと。

 【K

r Kaiser/- [カイザー] 
皇帝。ドイツ・サッカー界ではもちろんフランツ・ベッケンバウアー氏のことを指す。存在感的には日本での長嶋茂雄を考えてもらえばよろしい。時折突拍子もないことを言い出して失笑を買うが、それでも絶大なる敬意と好意を受けている国民的英雄。最近ではテレビ放映権の問題か何かでバイエルンがやり玉に挙げられたときに、「そんなに文句言うならバイエルンはブンデスリーガを脱退してセリエAに入る」と発言したのが微笑ましかった(セリエAの会長に「セリエはイタリアのチームしか入れないので…」と断られた)。女性問題でも話題を提供するサービス精神の豊かさは偉大。

kassieren [カシーレン] 
本来は「集金する」とか「徴収する」という意味の動詞だが、サッカーの文脈で使うときは「失点を喫する」。特に2点、3点と景気よく取られてしまったときに「Gegentore kassieren」といった使い方をする。

r Königsblau/ [ケーニヒスブラウ] 
FC Schalke04の愛称。意味は「王の青色」。いうまでもなく青がチームカラーだから。ちなみにフランスとの国境近い田舎に「Roter Teufel(赤い悪魔)」と呼ばれるチームもあるらしいが無名な弱小チームらしくどこのことか分からなかった。

 【L

e Laufbereitschaft/-en [ラウフベライトシャフト] 
Lauf」は走ること、「Bereitschaft」は用意、準備のことだから、まとめると「走る準備ができていること」。日本語でサッカーを語るときの「運動量が豊富」にニュアンスとしては近い。

e Leistung/-en [ライストゥング] 
辞書には「業績」とか「はたらき」と書かれているが、サッカーの文脈で出てくるときは「パフォーマンス」と訳するとたいていうまく行く。

 【M

r Manndecker/- [マンデッカー] 
マンツーマン・ディフェンスをするときのそのマンツーマン要員のこと。これに対してゾーンディフェンスのことは「e Raumdeckung/-en [ラウムデックング]」という。

e Mauer/-n [マウアー] 
壁のこと。サッカー的にはフリーキックの時に守備側がキッカーとゴールの間に選手を並べて作る壁のことを指す。ドイツ統一から10年以上経った現在でも、ヘルタが壁を作るとつい「Berlinermauer(ベルリンの壁)」と口走ってしまうのはドイツのスポーツアナウンサーの悲しい性というべきか。

r Mittelstürmer/- [ミッテルシュテューマー] 
センターフォワードのこと。ちなみにサイドアタッカー(ウィング)は「r Flügelstürmer/- [フリューゲルシュテューマー]」という。

 【N

e Notbremse/-n [ノートブレムゼ] 
非常ブレーキのこと。敵の選手がカウンターで独走した際、ディフェンダーがこれを止めようとして苦しまぎれに倒してしまうファウルを形容するときに使う。抜け出していたら決定的な場面だったような場合に悪質な「ブレーキ」をかけると一発退場もある。「kicker」なんかで退場の理由として「ノートブレムゼ」と書いてあったらこのこと。

 【O

s Oberhaus/ [オーバーハウス] 
二院制議会での上院(日本でいえば参議院)のことだが、ドイツ・サッカー界ではブンデスリーガ一部(die erste Bundesliga)のことを指す。この対比では、二部リーグ(die Zweite Bundesligaまたは単にzweite Liga)のことは当然ながら「Unterhaus [ウンターハウス]」、即ち下院(日本の衆議院)と呼ぶが、政治学の世界では一般に下院の方が強い権限を持つ。

 【P

e Parade/-n [パラーデ] 
パレードのことだがサッカーではGKがシュートを止めることを言う。素晴らしい横っ飛びで間一髪のシュートを防いだときには「Tolle Parade!!」とか「Glanzparade!!」とか言われる。ちなみに動詞は「parieren [パリーレン]」で、「止める、防ぐ」。もとはフェンシング用語で、日常生活の他の局面では使わない表現。

e Partie/-n [パーティ] 
試合のこと。いわゆる「パーティー(Party)」とは違うので注意。

r Platzverweis/-e [プラッツフェアヴァイス]
退場のこと。「フェアヴァイス」は譴責、懲戒のことで、「プラッツ」即ちフィールド上の「居場所」をもって懲戒する、要は出て行けということ。「r Feldverweis/-e [フェルドフェアヴァイス]」ともいう。

r Pokal/-e [ポカール]
優勝杯のこと。カップをかけて争うトーナメント大会のこともポカールという。日本で「ドイツカップ」と呼ばれているトーナメントは「DFB-Pokal [デー・エフ・べー・ポカール]」がドイツでの通り名。他にブンデスリーガ開幕前に前年の上位チームが争う「Ligapokal [リーガポカール]」というのもある。
UEFAカップもドイツでは「UEFA-Pokal」だが、「Weltpokal [ヴェルトポカール]」といえばワールドカップのことではなくトヨタカップのこと。ちなみにワールドカップは「Weltmeisterschaft [ヴェルトマイスターシャフト]」と呼ばれWMと略される。同様にヨーロッパカップも「Europapokal [オイローパポカール]」ではなく「Europameisterschaft [オイローパマイスターシャフト]」でありこちらはEM
尚、ブンデスリーガで優勝したチームが獲得するのは皿(「e Schale/-n [シャーレ]」)であり杯ではない。この皿のことは「Meisterschale [マイスターシャーレ](優勝皿)」と呼んでいる。

r Punkt/-e [プンクト]
一般には「点」のことであるが、サッカーでは「勝ち点」を指す。勝ち点を積み上げることは「die Punkte sammeln」などと表現する。試合の中でボールがゴールに入る「得点」のことは「Punkt」とは言わず「Tor」と呼ぶ。

 【R

s Remis/- [レミ] 
引き分けのこと。もとはチェス用語らしい。アクセントは「ミ」の方にあって最後の「s」を読まないのでたぶんフランス語系かな。正式なドイツ語は「s Unentschieden/- [ウンエントシーデン]」という。「勝ち」は「r Sieg/-e [ズィーク]」、「勝つ」は「gewinnen [ゲヴィネン]」、「負け」は「e Niederlage/-n [ニーダーラーゲ]」、「負ける」は「verlieren [フェアリーレン]」。「unterliegen [ウンターリーゲン]」という動詞(3格の目的語を取って「〜に負ける」という意味)もよく使われる。

 【S

e Schwalbe/-n [シュヴァルベ] 
ツバメのこと。サッカー界ではいわゆるダイヴ、つまりファウルを受けてもいないのにPKをもらうために敵ペナルティ・エリアの中でわざとオーバーに倒れて見せることを言う。日本のサッカー界では最近「シミュレーション」と呼ばれているようである。なぜそうした行為のことをツバメと呼ぶかと言えば、もちろんツバメのように華麗に飛んで見せるからである。イエローカードである。

r Sechser/- [ゼクサー] 
ボランチのこと。文字通りには「6番目の選手」。GKから順番に数えるとボランチが6番目になるからだろう。

e Standardsituation/-en [シュタンダードジトゥアツィオーン] 
標準的な状況、では何のことか分からないが、これはフリーキックとかコーナーキックなどのいわゆるセットプレーのこと。ちなみにフリーキックは「r Freistoß/-¨e [フライシュトース]」、コーナーキックは「r Eckball/-¨e [エックバル]」という。「コーナー」そのものは「e Ecke/-n [エッケ]」だが複合語になると「e」が落ちるので注意。

r Strafraum/-¨e [シュトラーフラウム] 
ペナルティエリアのこと。まあ、「Straf」と「Raum」に分けて辞書を引くことができれば分かる単語だが、別名である「r 16meterraum/-¨e [ゼヒツェンメーターラウム]」の方はすぐには分からないかも。

 【T

s Tor/-e [トア] 
本来「門」のことだが、サッカー的にはもちろん「ゴール」のことである。「得点」という意味のゴールも、アルミニウムでできた構造物としてのゴールそのもののことも「トア」である。「ゴールを決める」は「ein Tor erzielen」と表現する。
ゴールを「箱」に見立てて「r Kasten/- [カステン]」と表現することもある。「無失点に押さえる」ことは「den Kasten sauberhalten」と言ったりもする。「sauberhalten [ザウバーハルテン]」は「クリーンに保つ」ってこと。
ゴールは2本の縦棒と1本の横棒でできているが、縦棒(ポスト)の方を「r Pfosten/- [プフォステン]」、横棒(クロスバー)の方を「e Latte/-n [ラッテ]」という。コーヒー牛乳のことではないので注意。

r Trainer/- [トレイナー] 
監督のことである。代表監督のことは「r Bundestrainer/- [ブンデストレイナー]」などと呼ぶ。ドイツではプロチームの監督になるにはDFBからライセンス(「e Trainerlizenz/-en [トレイナーリツェンツ]」)を取得する必要がある。クリンスマンの前の代表監督だったルディ・フェラーはこのライセンスを持っていなかったので正式には「Teamchef [ティームシェフ]」に過ぎなかった(その代わりアシスタントのミヒャエル・スキベがライセンスを持っていた)。

e Tribüne/-n [トリビューネ] 
観客席のこと。関連語をまとめておくと、
r Sitzplatz/-¨e [ズィッツプラッツ] 椅子席
r Stehplatz/-¨e [シュテープラッツ] 立見席
bedeckt [ベデックト] 屋根あり(「voll bedeckt」だと「全席屋根つき」)
unbedeckt [ウンベデックト] 屋根なし
oben [オーベン] 上層
unten [ウンテン] 下層
といったところがチケットを買うときの重要語彙か。
あと、熱狂的なファンの集まるゴール裏の立見席は一般に「e Kurve/-n [クアヴェ]」と呼ばれることが多い。特にそのスタンドの位置する方角を冠して「Nordkurve」等。「Kurve」とは本来カーブ、曲線のことだが、ゴール裏の席は多目的スタジアムの場合陸上トラックのコーナー部分の後方に位置することになるのでそう呼ばれるのだろう。
スタンドの位置は「メイン」、「バック」、「ゴール裏」といった言い方ではなく、方角によって「nord [ノード] 北」、「süd [ズュード] 南」、「ost [オスト] 東」、「west [ヴェスト] 西」等の方角をつけて表すのが一般的。

torgefährlich [トアゲフェアリッヒ] 
日本のサッカー用語的に言えば「得点力のある」。語義通りなら「ゴールの危険のある」って感じ。ニュアンス的には単に「得点力がある」というだけでなく「あいつをフリーにしたらヤバい」という「危険な感じ」がよく出ていると思うのだが。

r Torschützenkönig/- [トアシュッツェンケーニヒ] 
どこかの新聞では「ゴールシュートの王様」と訳していたが、いわゆる「得点王」、シーズンを通じて最もたくさんの得点を上げた選手に贈られるタイトルである。ブンデスリーガでは得点王には記念品として大砲のミニチュア「e Kanone/-n [カノーネ]」が贈られる。

r Treffer/- [トレファー] 
得点のこと。「treffen [トレフェン]」という動詞からの派生語で、この動詞はそれだけで「ゴールを決める」、「得点を入れる」という意味で使われる。この場合、主語は得点を決めた選手であるのが普通。

 【U

r Unparteiische/-n [ウンパルタイイッシェ] 
不偏不党の人、中立の人、転じて審判のことである。一般には「r Shiedsrichter/- [シーズリヒター]」と言うが、アナウンサーがわざとこう言ったり、文章の中で同じ単語の繰り返しを避けるためにこっちを使ったりする。あと、「r Shiedsrichter/-」を略して「Shiri [シリ]」ということもあり。
ちなみに線審は「r Linienrichter/- [リニエンリヒター]」というのが正しい呼び方らしいが、一般には「r Schiedsrichterassistent/-en [シーズリヒターアシステント]」と呼ばれている。「助審」って感じだな。第四審はその名の通り「vierter Mann 第4の男」と呼ばれるが女性だったらどうするんだろ。

 【V

verdient [フェアディーント] 
もとはverdienen(稼ぐ、儲ける)という動詞の過去分詞であるが、サッカー関係では試合後のインタビューや戦評で頻繁に形容詞として使われる。うまく日本語に訳するのは大変難しいのだが、「割に合う」とか「ふさわしい」という意味で、試合内容と結果について話すときに、例えばどちらかが一方的に押していたのにシュートをはずしまくって得点できず、逆に相手のカウンター一発で失点して負けてしまったりすると、結果が内容に見合わない敗戦、とかそういうニュアンスで使う言葉。あるいは試合が非常に拮抗しており、スコアレスで引き分けたときなんかも内容からみて納得のできる引き分け、みたいな使い方をする。
こないだ、さいたまのブッフバルト監督の試合後のインタビューで通訳がこの単語を「妥当な結果でした」と訳していて、さすがプロはエラいと思った。

e Vorarbeit/-n [フォアアーバイト] 
アシストのこと。「フォアアーバイト」と聞いてニヤニヤしてる人はヘンなドイツ語を習いすぎ。

r Vorteil/-e [フォアタイル] 
一般には「特長」とか「利点」、「長所」のことだが、サッカーではアドバンテージのこと。ファウルを受けたチームがその後の試合の流れを有利に展開しているとき、敢えてファウルを取って試合を止めずにそのまま流すこと。

 【Z

r Zweikampf/-¨e [ツヴァイカンプフ] 
一対一でボールを競り合うこと。競り合いに強いことを「zweikampfstark [ツヴァイカンプフシュターク]」と表現する。



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