logo ホーム&アウェイ 2006年3月


■2006年3月26日(日)  【Jリーグ第5節 FC東京×京都

●2週続けて英国週間の3試合目。薄曇りの味スタは先週の清水戦よりもさらに人が少なく、この動員ってばいったいどうしちゃったの、という感じ。FC東京はケガのリチェーリに代わり川口が先発。中盤には梶山が復帰し残念ながら宮沢がベンチに。
●FC東京は開始早々からボールを支配、中盤で梶山、今野がサイドにボールを散らし、徳永、鈴木が起点になって攻撃を組み立てるという今季のテーマを実践した。2分、右からの梶山のCKにジャーンが頭で合わせて早くも先制し、その後も優位に試合を進めた。しかしこの時間帯に追加点を奪えなかったことで次第に苦しい展開になって行く。ボールは回るがシュートが打てない、打っても入らないという状況で、前半終了間際、CKからアレモンに決められ同点で前半を終えた。
●後半に入るとFC東京は運動量が落ち、逆に京都はモラルを上げてきて何度か厳しい局面を迎える。FCも中盤でのポゼッションからつないで行くがなかなか前線にいい形でボールが渡らず、56分には馬場とルーカスに代えて栗澤とササを投入するが得点には結びつかない。65分には川口に代えて阿部を投入、梶山、栗澤、徳永のパス交換から敵陣に入りこむもののやはりゴールに迫れない。このまま引き分けかと思われた89分、CKからのこぼれ球を徳永がゴールにたたきこみようやく勝ち越し、ロスタイムをしのいで今季2勝目をあげた。
●今日は比較的ボールがよくつながってガーロ監督の目指すポゼッション・サッカーらしい形になってきていると思う。しかしそれも結局は京都の中盤のプレッシャーがこれまでの相手に比べて緩かっただけではないかという気もする。それからよくつながるのはいいんだけどそこからどうやって前線にボールを運ぶのかというアイデアが見られず、最後は適当なクロスの放りこみか無理めのドリブル突破、もしくはパスをカットされてのカウンターというシーンも多かったように思う。
●いつもに比べれば梶山がしっかりボールをさばいていて、軽率なワンタッチパスみたいなものがなく、視野も広かったのではないかと思う。伊野波は前節のジュニーニョのマークに続いてこの日は最後までパウリーニョのマークでいい仕事をしていた。ファウルっぽいハードマークもあったが、パウリーニョにまったく仕事をさせず、苛立たせていたパウリーニョを伊野波が完全に抑えこんだおかげでアレモンは茂庭とジャーンがケアできた。
●採点。
土肥(3.5)、徳永(3)、ジャーン(3.5)、茂庭(3.5)、鈴木(3.5)、伊野波(2.5)、今野(4)、梶山(3)、馬場(3.5)、ルーカス(4)、川口(4)
今日のMOTはパウリーニョがCK待ちで水を飲みに行くのにまでついて行った伊野波に決まり。
●これでFC東京は今季の戦績を2勝2敗1分と五分に戻し9位に浮上した。まだシーズン序盤とはいえ負けると降格圏に沈むゲームで何としても勝つべき重要な試合だっただけに結果がきちんと出せたのは大きい。水曜日には駒場で浦和とナビスコを戦う。今季のナビスコは浦和、横浜、福岡と厳しい組だ。浦和と横浜のどちらかを確実にたたかないと勝ち抜けは望めない。まあ、浦和はアレックス、坪井、長谷部が抜けているし、FCのトライアルがどこまで通用するかちょうどいいテストかもしれない。FCは土肥と茂庭が代表に取られる。
●グラードバッハは今夜ベッツェンベルクでラウテルンとアウェイを戦う。Jスポーツが何を血迷ったかこの地味な組合せを放送してくれるらしいので録画忘れないようにしないと。ドイツはこの週末から、というか今日からサマータイムに入ったので時差の計算を間違えないようにしなければ。今夜の試合は日本時間の0:30キックオフだ。
●昨夜はデュイスブルク×バイエルンを見た。前半デュイスブルクがPKで1点をリードしたのでこれはもしかしたらと思っていたが、終わってみれば1-3。まあそうだろうな。バイエルンを追いかけるHSVはBVBに完敗しバイエルンとの勝ち点差は9に。これでバイエルンの優勝阻止はかなり非現実的になってしまった。ブレーメンはハノーファー相手に5-0と久しぶりの大虐殺を行ったがもう遅すぎだろ。

■2006年3月21日(火)  【Jリーグ第4節 川崎×FC東京

●何がひどいと言ってここのスタジアムの中途半端な立地は何とかならないのか。新丸子の駅に降りても道順の表示がある訳でもなく、特徴のない川崎の住宅街の中を歩いて行かなければならない。しかも遠い。駅のおじさんは15分ほどと言っていたがあれは20分くらいかかっていたと思う。迷いそうになった。シャトルバスもないし駅前にタクシーがいる訳でもない。
●さて、FC東京はササを外してリチェーリが先発、他にも梶山を下げてボランチに宮沢、阿部の代わりに馬場を起用した。相変わらず自陣での危なっかしいパス回しが狭いところでどん詰まって奪われるようなシーンもあったが、中盤での連携は改善しているように思えた。セカンド・ボールでもしっかり競り合えていたと思う。徳永、鈴木の両SBが積極的に仕掛けていたのもよかった。しかし先制は川崎。39分、FKから完全に抜け出され失点。43分にはリチェーリが負傷退場しこの時点で川口の投入を余儀なくされ、前半を0-1で折り返すことになった。
●後半に入ると交替で入った川口がリズムを作る。58分には馬場に代えて栗澤を投入、前半でのつながりが出始める。そして63分、宮沢のFKからジャーンが頭で決め同点に。74分には川口がカウンターから相手DFとGKを冷静にかわして逆転。84分、FCは宮沢に代えて増嶋を入れ、伊野波を上げる作戦に出た。ところが結果的にこれが裏目に出てしまう。その直後、ジャーン、茂庭、増嶋とスリー・バック気味になったDFラインが川崎のパス交換に崩され痛恨の失点。その後もFCは積極的に攻めたが結局2-2のドローとなった。
●僕としては「やっぱり宮沢はいいよなあ」を確認した試合だった訳だが、全体の動きも土曜日の清水戦に比べればずっとよかった。ササと梶山を外したのは正解だと思う。川口もよかったし。ただ、終盤に増嶋を投入したのは意図がよく読めなかった。ジャーンを前線に上げるのかと思ったほど。ガーロ監督としては伊野波を上げるために増嶋を入れたということで、増嶋にボランチを期待したようだが、実際にはスリー・バックになっているように見えた。その辺の連携が十分に確認されないうちに失点してしまったようで、何だかもったいない失点だった。せっかく一度は逆転したのに、勝ち点2を失った試合だったと思う。
●帰り道も分からなくなって、人の流れについて行ったら武蔵小杉まで行ってしまった。僕は新丸子に帰りたかったのに。30分くらい歩いたような気がする。
●採点。
土肥(2.5)、徳永(3)、ジャーン(3)、茂庭(3.5)、鈴木(2.5)、伊野波(3.5)、宮沢(3)、今野(3.5)、ルーカス(4)、リチェーリ(4、43.川口(2.5))、馬場(4)

■2006年3月19日(日)  【ブンデスリーガ第26節 グラードバッハ×VfB

●Jスポーツで生中継ということでやるべきことは全部すませて気合い入れてテレビの前に座った。実況は倉敷・金子。倉敷の実況にはファンも多いらしいが僕には金子の解説も含めてうるさすぎ。「R」と「L」の発音の仕分けができていないのも聴いていてつらい。この日はスヴェンソンを2度ほどヒンケルと呼んだ他、ヒルデブラントのことをケーシー・ケラーと呼んだのも僕は聞き逃さなかったぞ。アップに向かったベーメの映像を二人してスルーしたのもバツだろ。いいところにボールが入ったときの金子の「面白い!」もそりゃ見てりゃ分かるって。
●で、試合の方だが、一言でいえばバタバタした落ち着かないゲーム。こっちもこっちだがあっちもあっちという感じで、互いに中盤でボールがつながらない。中盤の競り合いではホームのグラードバッハが精力的に拾うが、そこから前線のソンク、ノイヴィルになかなかいいボールが入らず、決定的なチャンスが作れない。前半は0-0のまま終了、後半に入っても中盤でのパスミスとこぼれ球の奪い合いというパターンで試合が進む。
●試合が動いたのはようやく69分、ポランスキーのCKからゴール前に詰めたフカルが頭で押しこんでグラードバッハが待望の先制点を奪った。だが、VfBはグレンケアにゴメス、トマソンにカカウを投入して得点を狙いに来る。75分、そのカカウが裏に抜け出してケラーと一対一になり、冷静に流しこんで1-1。それなら初めからカカウ入れとけばいいのにと他人事ながら。その後グラードバッハはパワープレイ的に勝ち越しを狙ったが得点に至らず、そのまま引き分けとなった。
●せっかくホームで終盤にリードを奪いながら、大雑把な守備から敵FWの抜け出しを許し勝ち点2を失ったのは実にもったいない。5位のVfBとの直接対決に勝てばUEFAカップも視野に入っただけに悔やまれる引き分けとなった。「劇的な終盤に入ってようやく観客は入場料の元を取り、妥当な勝ち点の分け合いを見ることとなった」とは「kicker」の試合評。
●ケッペル監督談話。
「前半は上手く戦えたとは言えないが、その後少しマシになった。我々が先制した後は勝てるのではないかと思ったが、引き分けという結果は最終的に妥当なものだと思う。このところ何週間かUEFAカップについて取り沙汰されているようだが、我々には本来関係のない話だ」
●その通り。順位表の中位が異常に混み合っているだけの話で、別にグラードバッハが素晴らしい戦いをしている訳でもない。何しろ5位との勝ち点差は2だが、12位との勝ち点差も4しかないんだから、ちょっと連敗でもしたら急降下だよ。このままUEFAカップに出ても恥をかくだけ。
●その他の試合の結果をざっと見ておくと、2位のHSVがアウェイでヴォルフスブルクに1-0で勝ち、バイエルン追撃の意志を示した。一方ブレーメンはニュルンベルクに1-3で負け、優勝戦線(今季のブンデスリーガにそんなものがあるとすればの話だが)からの脱落が鮮明になりつつある。今夜、シャルケがアリアンツでバイエルンに勝てばバイエルンとHSVの勝ち点差が3、シャルケとの勝ち点差が5と、少し面白くなる。それにしても4位と5位の間に勝ち点差が14もあるというのは何なんだ、これは。

■2006年3月18日(土)  【Jリーグ第3節 FC東京×清水

●朝からいい天気だったので比較的軽装で出かけたら飛田給に着く頃には薄曇りで結構肌寒い。スタジアムではキッズクラブの更新をすませて、SOCIO特典の選手カードをもらって(今日はルーカス)、マッチ・デイ・プログラムを買って、それから持参したタンブラーにビールを注いでもらって、指定席に座ったのはキックオフ30分前だった。
●試合前のアップの時にその日のベンチ入りメンバーを紹介するのは今日もやっていたが、あれはやっぱりよくない。その後の先発選手発表の迫力がなくなってしまう。やめるべきだと思う。それから、恒例となっている試合前の「You'll Never Walk Alone」だが、最近最後の繰り返しが多くなっている。以前は2回だったのが、昨季の連敗の頃からなかなか歌い終わらなくなって、開幕戦は3回、今日は4回繰り返した。「しっかり頼むぞ」という気持ちは分からないでもないが、応援のメリハリという意味からも2回で止めるべきではないかと思う。ありがたみがなくなっちゃう。
●さて、試合の方だが、FCはキックオフ直後こそスピーディな攻撃からササのヘディング・シュートなども見られたが、徐々に中盤での支配権を失いボールがつながらなくなる。奪われたボールを簡単に前線に運ばれ、茂庭、ジャーン、土肥が何とか対応するシーンが多くなって、あんまり得点できる気がしなくなる。前半は0-0で折り返したものの、50分にはCKから失点。その後伊野波に代えて宮沢を投入した辺りから大きな展開も少しは出てきたが、結局清水のモラルの高いつぶしにボールをつなげず、そのまま0-1での敗戦となった。
●今日見てて思ったのは、やっぱりササはペナルティ・エリアで待ち構えて仕事をするタイプのストライカーだということ。下がってきてのキープ、ポストではことごとく相手にボールを取られ、センターサークル辺りでボールを持って前を向いても次につなげない。今のように「つなぐサッカー」がまだ機能していない状況だと、ササの得点能力を生かすところまでボールを持って行けていない感じがする。ササ自身は昨季に比べればすごく真面目に守備もするようになっていると思うけど、それが逆にササの怖さを削いでいるんじゃないか。パスとか突破とか、あんまり期待できない気がする。
●あと、やはり梶山の変態プレーからのうかつなパスが多くないか。見ないでスルーとかワンタッチでパス出しとか、決まればカッコいいけど、それが簡単に敵に渡って決定的なピンチを招くシーンを今日もよく見たような印象がある。姿勢はいいけど狭いところでボールをつなごうとする傾向もあるし、もうちょっと修行が必要じゃないかな。それに比べるとやっぱり宮沢はいいよなあ。頼むから宮沢を先発で使って欲しい。逆サイドや前線への目が覚めるような展開力という点ではFC東京には宮沢をおいて他にはいないだろう。宮沢−ササの組合せで得点できるんじゃないかと思うが。
●2連敗は痛いが、ここで下を向かないで行こう。シーズンはまだ始まったばかりだ。馬場がフィットして栗澤が復帰して、石川、戸田もそのうち帰ってくるだろう。
●採点。
土肥(3.5)、徳永(4)、ジャーン(3.5)、茂庭(3.5)、鈴木(4)、伊野波(4)、今野(3.5)、梶山(4.5)、ルーカス(3.5)、ササ(5)、阿部(4)
●今夜はJスポーツの気まぐれによりグラードバッハ×VfBが生中継。ウェブ・ラジオの中継試合投票に敗れただけにこの中継は嬉しい。もちろん最後まで見るので勝って欲しい。

■2006年3月12日(日)  【ブンデスリーガ第25節 マインツ×グラードバッハ

●昼間にFCがアウェイで負けたのでイヤな感じはしてたんだよなあ。ウェブ・ラジオをつけて、ティッカーも見ながら試合の流れを追いかけたけど、前半はノイヴィルのシュートがバーをたたくようなチャンスもあったものの、後半に入って先制されると後は雪崩のようにズルズル負けてしまった。ああ、もう、「kicker」のレビュー読む気にもならんわ。
●ケッペル監督談話。
「試合前にはきちんとプランもあった。マインツは本来の実力よりも低い順位にいるということも分かっていた。前半は試合をよく支配できたし、バーをたたいたノイヴィルのシュートもあった。ハーフタイムに注意をしていたのに、セットプレーから先制を許してしまった。その後の2失点は前がかりになる中で簡単にやり過ぎた。(マインツの)勝ちは仕方ないが、差がつき過ぎた」
●さて、この日、首位バイエルンはアウェイでヴォルフスブルクと対戦、スコアレスドローに終わった。不甲斐ないのはブレーメンで、この追い上げの絶好機に不調を極めるヘルタをホームに迎えて0-3の完敗。先週もせっかくHSVがバイエルンに勝ってくれたのにブレーメンはレバークーゼン相手にドロー。この2試合を確実に勝っておけばバイエルンとの勝ち点差は一気に5も縮まったはずなのに、いったい何をやってんだか。後は今夜の試合でのHSVの健闘を祈るしかないな。

■2006年3月11日(土)  【Jリーグ第2節 新潟×FC東京

●BSで生中継ということで律儀に15:00にはテレビの前に陣取り最後まで見たのはよかったが、悲しい試合だった。前半は何とか0-0でしのいだものの、後半にはついに押しこまれ、それまでかなりがんばっていた増嶋のミスからの余計な失点も加わって、終わってみれば0-2。まあ、内容からも妥当な結果だし、むしろ0-5とかにならなかったのがラッキーだったか。
●新潟が前節の惨敗からしっかり修正し、戻りの早い守備からカウンターという意思統一をした上でモラルも高かったのに負けた感じ。FCはポゼッションサッカーを標榜する割にカットしてくださいと言わんばかりの緩い横パスも多く、狭いエリアでの窮屈なパス交換に終始して効果的なサイドチェンジもなかった。引いて守る相手に対して肝心のサイドアタックも精彩を欠き、単調な攻撃で相手を崩すことができなかった。
●その中では前節に続いて先発した増嶋がよかった。76分にはエジミウソンにボールを奪われて失点する痛恨のミスはあったが、ポゼッションの結果必然的に発生するカウンターのピンチを茂庭とともにしっかりカバーし、敵FWには身体を寄せ、ボールを奪い、シュートコースを切っていたと思う。前半を無失点で乗り切ったのは決して敵のマズい攻めのせいだけではなく、茂庭と増嶋の堅守があればこそだと思う。
●一方でいただけなかったのは徳永。攻撃参加してもクロスや切れ込みに凄みを欠いた。逆に右サイドから崩されて決定的なピンチを招くことも多く、56分に退いたのも無理なかったと思う。伊野波の右SBというオプションは僕の頭にはなかったので、徳永を下げて馬場を入れたときはいったいどんなフォーメーションになるのか混乱したが。
●という訳でFC東京は2節を終えて1勝1敗の6位。次節はホームでの清水戦だ。
●グラードバッハは今夜、アウェイでマインツと対戦。残念ながらJスポーツでの放送はないが、ウェブ・ラジオの中継があるのでフォローする予定。

■2006年3月6日(月)  【ブンデスリーガ第24節 グラードバッハ×ビーレフェルド

●FC東京が勝てばグラードバッハも勝つ。ということで、日曜日開催のグラードバッハ×ビーレフェルド、最初は両チームとも重い滑り出しで、グラードバッハはなかなか攻撃の糸口がつかめなかったが、30分頃から次第に動きがよくなり、34分、ヤンセンがノイヴィルのアシストからロングを決めてグラードバッハが先制した。後半はグラードバッハが一方的に押しまくる展開となり、65分、CKからのボールをソンクが決めて2-0。ハインの再三の好守もあってそれ以上の得点は奪えなかったものの、失点を許さず完勝した。
●先週の負け試合よりこれをJスポーツで中継して欲しかったところだが、まあ、グラードバッハ×ビーレフェルドという地味な顔合わせでは仕方あるまい。せめてウェブ・ラジオでは聴きたかったのだが、いかんせん日曜開催で。何となく見てきたようなことを書いているが、実際は「kicker」や「Bundesliga」のサイトのレビューを読んでるだけだったりしてね。
●ケッペル監督談話。
「今日の内容と勝ち点3には非常に満足だ。前の試合から確かな前進があった。重要なのは負けなかったということであり、さもなければ我々は下を向いてしまうところだった。これで少しは落ち着くことを祈っている」
●これでグラードバッハは6位。中位が団子になっているのでひとつ勝つと順位が上がってしまう訳だが、これからの対戦相手を見るとしばらくは勝ち点も稼げそうだ。今季はもう4試合しかホーム・ゲームが残っていないが、これ全部勝つだけで勝ち点は45。UEFAカップとは言わないから、せめてUIくらい参加できるようにがんばりたいところだねえ。ふふふ。
●次節、マインツ×グラードバッハはJスポーツも中継しなきゃだろ。

■2006年3月5日(日)  【Jリーグ第1節 FC東京×大分

●今年もホームで開幕戦を迎えることになったFC東京、相手は大分。これまでずっと陣取っていたバックスタンド上層中央部が今季から指定席になってしまい、どうしようか悩んだが、狭くなったバックスタンドで試合のたびに席をさがしてウロウロしたり早出を余儀なくされたりするのもイヤなので、ここはひとつババンと張りこむことにして指定席の年間チケットを買った。行ってみると僕の席は上層のかなり前の方でしかもちょうど中央辺り。なかなかいい席がもらえた。
●相手が大分ということもあってか特にアウェイ側の入りは今ひとつ。スタジアムに着いたのはキックオフ30分ほど前だったが、FCの試合前練習はまだ行われておらず、キックオフ20分前から10分ほどアップをしただけだった。こういうところにも新監督の方針が出るのか。それにしても選手がアップに出てきたときに今日のベンチ入りメンバーの名前を紹介するのはやめた方がいいと思う。後の先発メンバーの発表が白ける。
●開幕戦ということで試合前にcobaが出てきてアコーデオンを演奏。それからブレーメンのマルコ・ボーデが挨拶をした。ボーデがドイツ語でしゃべって日本人の女性通訳が日本語に訳すのだが、この訳が実にええ加減で、「おまえ、半分も訳してないやろ」とツッコミを入れたくなった。まあ、見ていた人の99%はボーデがドイツ語で何を言っているか分からないだろうから実害はないのかもしれないが。
●僕も記録していた訳ではないから正確ではないが、思い出しながら再現してみると、
「私はマルコ・ボーデです。私はサッカー選手としてのキャリアをすべてブレーメンで過ごしました。今日はJリーグの2006年シーズンの開幕にこのスタジアムに来ることができ、また、こんな素晴らしい天気にも恵まれ、大変嬉しいです。今年はドイツでワールドカップが行われます。日本代表がこの大会に参加されることを私は大変喜ばしく思います。ドイツ代表だけではなく、日本代表が一次リーグを突破し、そしてでき得ることならベルリンで行われる決勝戦でもう一度お目にかかれることを祈っております。がんばれ、FC東京、がんばれ日本代表」
みたいな感じだったと思う。元のテキストが手に入ったら正確に訳せるのだが。さすがに北ドイツの人だけあって訛りもなく、言い淀んだり照れたりすることもない美しいドイツ語の美しいスピーチだった。今日はいいモノを見た。
●試合前の選手入場曲が変更になった。オリジナルだということだが、どうも今ひとつのような気がする。何となく雰囲気が暗くて、さあ、これから戦うぞ、勝つぞという気持ちが沸き立たない。まあ、こういうのって慣れの問題もあるんだろうけど、正直いかがかなあと思った。
●で、試合の方だが、FC東京はジャーンがケガのため「第四の外人」リチェーリをFWで先発させた。ルーカス、ササとのスリートップ。先週のプレシーズンマッチからの変更はこの他宮沢に代えて今野が復帰、GKには土肥、DFラインにも前田の代わりに茂庭が先発した。
●FCは序盤からボールを支配し、ガーロ監督がいうとおりのポゼッション・サッカーを目指す。14分、左サイドをカウンター気味に駆け上がったリチェーリが折り返すとササが中央で引っかけるようにこれに合わせFCが先制。27分にはやはりカウンターのロングボールをオフサイド・ポジションにいたササがスルー、これを右サイドで受けたリチェーリが飛び出した敵GKの股の間を抜くと、ボールはそのまま20メートルほど転がって敵ゴールに。FCは2-0で前半を折り返した。
●後半になると大分もペースをつかみ始め、いくつか好機を作られるが、FCのつぶしと、あとは敵が勝手にハズしまくってくれたこともあって失点には至らず。一方でFCも再三の好機を作りながらも追加点が奪えず、結局試合は2-0でFC東京の勝利に終わった。中盤で敵の攻撃をつぶし、競り合いでしっかりボールを拾っていたのがよかったが、後半に1点は取りたかったと思う。今日は鈴木、伊野波がよく、徳永は今ひとつ見せ場がなかった。ジャーンに代わって先発した増嶋は、パートナーが茂庭だったこともあってか危なげのない守備で合格点をやってもいいのではないかと思う。リチェーリはスピードがあり予想外に使える印象だ。
●採点。
土肥(3.5)、徳永(3.5)、増嶋(3.5)、茂庭(3)、鈴木(3)、伊野波(3)、今野(3.5)、梶山(3.5)、ルーカス(3)、リチェーリ(2.5)、ササ(3)
今日のMOTはリチェーリで決まり。
●昨日はリーグの開幕戦となるガンバ×浦和をテレビで見たが、加地にあんなシュートが打てるとは知らなかった。何だ、FCでは出し惜しみしていたのか。二部の読売は4-1で徳島に勝ったようだが、やっぱりこのクラブは選手より監督とコーチが試合に出た方が話が早いような気がする。
●NHK-BSの「速報! Jリーグ」が今季から「Jリーグタイム」に衣替えした。試合結果を知らせるだけの番組なので基本的には何も変わっていないのだが、ショックなのは石山愛子が降板したこと。島津有理子の「おはよう日本」5〜6時代降板に続いての大きな損失だ。
●ブンデスリーガの方だが、グラードバッハは今夜の試合。ホームにビーレフェルドを迎えるが、ここできちんと勝ち点3を確保しなければ。昨夜はJスポーツでバイエルン×HSVを見た。これがなかなかいい試合で、HSVが1点リードで迎えた終盤にバイエルンがショルのシュートで追いつき、こいつらホントに可愛げないよなと思っていたら、HSVがもう1点取ってバイエルンを突き放し、2-1で勝ったのだった。こんな時に引き分けてるブレーメンは情けないけどな。
●アリアンツ・アレーナでの試合を見るといつも気になるのが、バックスタンドの端の方に陣取っているドイツテレコムのロゴの白い人文字だ。今回ちょっとアップになったのだが、白いコートのようなものを着て、白い帽子をかぶった人が座っているのだった。ちょっと字が乱れてるぞ、と思ったら人が立ち上がっていた。あれはテレコムの社員なのか、顧客へのプレゼントなのか。あのコスチュームを着るだけでタダで試合が見られるんなら結構美味しい話のように思うのだが。
●ところで、先週のHSV×VfBで面白いことがあったようだ。試合終了間際、敵陣のセットプレーでGKのヴェヒターまでが上がっていたHSVのファン・デア・ファートは、それを忘れてこぼれ球をそのままバックパス、ボールは無人の自陣をゴールの方へコロコロと転がった。これに気がついたファン・デア・ファートは慌ててボールを追いかけたが、VfBのゴメスに走り負けてそのままゴールに流しこまれてしまった。まあ、0-1が0-2になっただけではあるが、このせいで負けたりしてたらちょっとシャレにならないミスだったねえ。



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