logo ホーム&アウェイ 2005年5月


■2005年5月29日(日)  【ナビスコカップ予選リーグ第4節 大分×FC東京

●さすがに大分まで遠征はできなかったが、そういう試合で連敗が途切れてしまったので、「オレが見に行かないと勝つのか…」と自責の念に駆られているFCファンも多いことと思う。MXTVでもJスポーツでも中継がなかったので頼みはティッカーだけ。僕は今日は日中ずっと外出していて、家に帰って気がついたら16:45。もう終わったかなと思いつつJ's GOAL」のティッカーを見たらロスタイムで2-0だった。
●46分に近藤、55分に栗澤のゴールで勝ったようだ。夜のサッカー番組のダイジェストも新聞の記事も素っ気ない。トーチュウ買いに行けばよかったかな。こないだの試合では「今打て!!」というときに打ちきれなかった「ムラのある男」近藤が「顔面でもいい」とヘディングで決めたということだが、阿部がいなくなった今、ルーカスが傷むと本当にこいつしかいないんだから頼むよという感じ。大事な試合で結果を出してくれてよかった。
●これでナビスコの予選リーグも一応首がつながった訳だが、今季からJ1のチームが増え、アジア・チャンピオンズ・リーグという怪しげな大会に出ている横浜と磐田をシードした結果、予選リーグ2位では決勝トーナメントに進出できない可能性ができてしまった。FCとしては(連敗を止めた途端に厚かましいことを言うようだが)残りの柏と千葉に連勝して千葉が大分に取りこぼしてくれることを期待したい。まずはブレイク前最終のホームゲームとなる来週の柏戦を勝たなければ。柏もバタバタもめているのでつけこめる弱みにはしっかりつけこみたいものだ。
●さて、キリンカップでは日本がペルーとUAEに連敗して世間が騒いでいる。あまり思い入れのない試合なので録画したビデオを見返しながら寝てしまったりしてよく分からないのだが、UAE戦の失点なんか全然カウンターじゃないんじゃないか。好守の切り替えに時間がかかっている間にパスをつながれて、という感じで、相手が「速い」訳じゃなかったと思う。油断とはいわないけど、エアポケットみたいにスッと注意力や集中力の抜ける瞬間があって、そこで点を取られたような気がする。
●まあ、重要なのはワールドカップ予選の方だ。無観客試合という面白いものも見られそうなのでしっかりがんばって欲しい。
●FC東京からバイエルン戦の案内が届いた。SS指定席が9,000円。高い。実に高い。相手がバイエルンじゃなきゃ絶対に見に行かない価格設定だ。所詮練習試合なんだからさ。これでバラックとかカーンとかが体調崩したなんて言い訳で来なかったら怒るぞ。いや、来なさそうだけど、実際。去年のローマもトッティ王子はドタキャンだったし。そういえば浦和と対戦するHSVの来日メンバーからムペンザとバーバレスが外れたらしい。ファン・ブイテンも来ないんだって。ヴィッキーも。高原はケガだし、マダビキアもベニー・ラウトも来日メンバーには入ってないようだし。むしろいったいだれが出るんだ。
●DFBカップ決勝、Jスポーツで生中継があった。夜中なので録画して、ウェブで結果とか見てしまわないように気をつけて今日の午後見た。試合は決勝にふさわしい熱い好試合だったと思うが、審判の判定が不可解で試合を歪めてしまった。もちろん僕としてはシャルケを応援していた訳だが、前半を終わって本当はバイエルンが3-0で勝っててもおかしくなかった。フェアマントの自陣ペナルティエリア内でのハンドは見過ごされ、ピサーロのゴールはオフサイドを取られ、逆にアイルトンが倒れて得たPKはかなり怪しかった。
●後半にバイエルンが上げた決勝点はオフサイドだったが、まあ、これだけ前半シャルケが得したんだから仕方ないだろう。「決勝点がオフサイドの得点で決まったのは残念(ラングニック)」、「前半のミスジャッジにはもちろん選手も憤慨していたが、ベンチでは、このままいい試合をして戦略を見失わないようにしようと話し合った(マガト)」、「前半のいくつかのミスジャッジは本来あり得ないものだ。最後には運も味方してまともな結果になったが、3-0で勝っていたはずの試合に負けたなんてことになってたらムチャクチャだ(ヘネス)」、「決勝点はオフサイドだったと思うが、前半には議論の余地のある判定が二つ、我々に有利に働いた(アサウアー)」、「決勝点がオフサイドだったが、バランスという意味では正当だったと思う(クリンスマン)」。どれも新聞に載っているコメントだ。こういうことをオープンに議論できる風土がうらやましい。
●これでドイツ・サッカー界はシーズン・オフに入ることになるが、今年はワールド・カップの準備年ということでコンフェデがあるので、しばらくは代表モードが続くことになる。ブンデスリーガ2005/2006シーズンの開幕は8月初めになる。

■2005年5月22日(日)  【ブンデスリーガ 2004/2005シーズン終了

●レバークーゼンとアウェイで対戦したグラードバッハは開始早々にノイヴィルのゴールで1-0とリード、もしかしたらと思わせたが、41分にベルバトフの同点弾を浴び、58分、59分、61分と立て続けに失点を許して結局終わってみれば1-5。アウェイでの勝利のないまま15位でシーズンを終えることになった。
●ボッフムがHSVに勝ったため16位との勝ち点差は最終的にはわずか「1」。2001/2002シーズンに再昇格してからこれで4シーズン連続残留を決めた訳だが、勝ち点36の15位はその中でも最低の成績であり、シーズン初めの意気込み(チャートの中位に確固たる足場を築き、残留争いには参加しない)とはあまりにかけ離れた結果であった。
●思い起こせばファッハ監督を解任してアドフォカートを呼んできたところからすべての間違いは始まった訳で、戦力が足りないというアドフォカートの妄言を鵜呑みにしてウィンターブレイクに行った泥縄補強でチームのベースは完全に破壊されてしまったと言っていいだろう。今季いちばんの明るい材料はシーズン終了まで待たずにアドフォカートと縁を切ったことだというくらい大きな誤りだったと思う。
●コーツィニーツ、プレッチ、ハウスヴァイラー、そしてフスバルゴットことイゴー・デモまでがクラブを去ることになり、僕としてはベケルベルグに通いつめた頃から残る選手もほとんどいなくなった。2001/2002シーズンの再昇格初戦、2部時代とまったく同じ布陣でバイエルンと戦い、1-0で奇跡のような勝利を手にしたあの感動ももう遠い昔の話になってしまった。
●もちろんそうやって選手が入れ替わるのはサッカー・クラブの常であり、そんなことでセンチメンタルになっている訳には行かないのだが、せめてアドフォカート以前の選手に来季はしっかりがんばって欲しいと思う。
●ケッペル監督の最終戦談話。
「初め我々はレバークーゼンをもっと苦しめようと思っていた。しかしそれがうまくいったのは1-1になるまでだけだった。この試合の決定的なポイントはニコ・ファン・ケルクホーフェンのケガで、ハーフタイムの少し前に筋繊維断裂で交替させることを余儀なくされた。私が失望したのは、チームが1-2、1-3となったあと、試合を投げ出してしまったことだ。我々のプレーヤーがもっとしっかり守ってくれることを期待したかったのだが。しかし、まあ、新しいシーズンの初めよりは、今こうやってやられたのはまだよかったかもしれない。レバークーゼンは素晴らしかった。リードを奪われた後はもはやキャッチすることができなかったし、妥当な試合の流れを作ったと思う」
●これでブンデスリーガは全日程を終了、降格はこないだ書いた通り。上位ではシャルケがチャンピオンズ・リーグ、ブレーメンがチャンピオンズ・リーグ予選、UEFAカップはヘルタ、VfB、レバークーゼンとなった。UIは何位までなのか知らないが、BVB、HSV、ヴォルフスブルグ辺りまでかな。次の週末にはDFBポカールの決勝がシャルケ×バイエルンで行われる。その後はコンフェデ杯ということで代表戦モードになる訳だ。コンフェデの代表メンバーは既に発表されている。

■2005年5月21日(土)  【ナビスコカップ予選リーグ第3節 FC東京×千葉

●先週と同じ顔合わせとなったナビスコ予選、今日はホームでの対戦である。試合前のイベントでチップスターを4つもらい、入場の時にはクッキーの見本ももらった。さすがナビスコである。試合の方は土肥と加地を代表に持って行かれているのでGKに塩田、右SBにはケガから復帰した藤田を起用。その他にもケガで欠場していた金沢、三浦が復帰する一方、宮沢とケガがまだ癒えないルーカスはベンチから外れた。
●FCはやや慎重な立ち上がりでプレスはハーフウェイ・ラインを越えた辺りから、千葉はくさびに入ったボールをシンプルにワンタッチでつなぐスピーディなサッカーを展開、試合は拮抗しているように見えたが、20分に失点を許してしまう。先制点を取られると、もう決定的に勝てる気がしなくなってしまうのが今のFCである。千葉も決してよかった訳ではなく、先週の臨海よりは確実にパワーダウンしているのに、先に点を取られたことで精神的にも苦しくなってしまった。
●後半初めからダニーロに代えて戸田を投入。かなりアグレッシブに行くのだが、引き気味になった千葉をなかなか崩せない。特にゴール前の守備が厚く、サイドからクロスを放りこんでもヒットしないし切りこんでも囲まれる。75分頃には近藤がゴール前でボールを持ったがシュートを打てずにいる間につぶされるなど、攻めながらも得点できない状況が続き、結局0-1のまま試合は終了した。
●FWで先発したダニーロは持ちすぎることも少なくなりいいパスを出したりして悪くない動きだったと思うが、他の選手との意志疎通や守備がまだ馴染んでいない感じ。あとブラジル人のクセに簡単にボールを取られ過ぎ。藤田は石川との連携も含めてよかったと思う。小林は時折いい突破をするがいちばんいいところには入って行けてないんじゃないか。戸田か宮沢でよかったように思うが。
●もう勝った負けたと騒ぐのも疲れた。そのうち勝つだろうみたいな気分になってきた。内容が全然ダメという訳ではなく、今日も後半は藤田のクロスとか左サイドへの展開とか面白いシーンはあったが、欲しい1点がとれないし、不運というかうっかりというか取られてはいけない時間帯に先制点を許す試合ばっかりで、自分で試合を苦しくしているみたいなものだ。まあ、そのうち勝つだろう。
●採点。
塩田(4)、藤田(4)、ジャーン(4.5)、茂庭(5)、金沢(4)、今野(3.5)、栗澤(4)、石川(4)、小林(5)、ダニーロ(4)、近藤(5)
●バイエルンが7月下旬に来日しFCと試合をすると発表された。ユベントスはどうでもいいがバイエルンの試合は見たいなあ。バラックとダイスラーとフリングスはちゃんとくるんだろうか。あとシュヴァインシュタイガーとかも。バイエルンはディフェンスラインを大粛清するらしいが、この時期の試合だと来季のメンバーでの来日だな。
●ブンデスリーガは今日が最終節。グラードバッハはアウェイでレバークーゼンと。今季はまだアウェイで勝っていないのでレバークーゼンには申し訳ないが勝たせて欲しいと思う。ウェブ・ラジオで中継があるので聴く。ホルスト・ケッペルが2007年まで監督として正式に契約した。

■2005年5月15日(日)  【ブンデスリーガ第33節 グラードバッハ×ヘルタ

●ブンデスリーガでは土曜日に全9試合が行われた。グラードバッハはホームでヘルタと対戦、試合はヘルタが押し気味だったもののグラードバッハは勝ち点の上積み優先で特に後半からは守りに入り、スコアレスドローに終わった。これでグラードバッハは勝ち点を36とし、残り1試合で16位のボッフムとの勝ち点差が4となって来季の一部残留を決定した。
●ケッペル暫定監督になってからの戦績は1勝3分、ファッハ監督辞任後に指揮を執った1試合を加えると2勝3分で、ここまで失点ゼロ。ホームで2勝1分、アウェイで2分と堂々たる成績であり、毎試合勝ち点を積み上げてついに残留を決めた点は高く評価されてしかるべきだろう。
●そのケッペル監督談話。
「大変ホッとした。ハンブルグで喜んでいる者もいたが、私はまだ早すぎると思っていた。0-0のまま試合を終えることができて非常に嬉しい。ボッフムでの結果(ボッフム 2-0 VfB)を見れば、サッカーではどんなことでも起こり得るというのもあながち的はずれではないだろう。もちろん我々は今日勝ちを目指して戦ったが、ヘルタも好きなようにはさせてくれなかった。ヘルタもチャンピオンズ・リーグを目指して戦っていたということを忘れてはいけない」
●さて、これにより、降格はフライブルグ、ロストック、ボッフムの3クラブに確定した。チャンピオンズ・リーグ出場権は流動的で、シャルケ、VfB、ヘルタのうちのいずれかが出場、1クラブが予備予選からの出場ということになる。UEFAカップはこの3クラブのうち4位になったクラブとブレーメン、それからレバークーゼンとBVBのいずれか。ところでDFBポカールの優勝クラブのUEFA出場権はどうなるんだろ。シャルケもバイエルンもUEFAカップ以上確定だもんな。
●2部からの昇格はケルンとデュイスブルグが確定で、残る最後の椅子をフランクフルト、1860、フュルト、アーヘンで争っている。3部への降格はエアフルトとオーバーハウゼンが確定で、エッセンとアーレンがヤバい状況である。3部から2部への昇格は北がリューベックとパダボーンでほぼ決まり。南はオフェンバッハがほぼ確実であと一つは流動的という状況である。我がヴァルドホフ・マンハイムは来季も3部への昇格はできないようだ。
●グラードバッハでは昨日の試合の後、今季限りでクラブを去る選手のお別れが行われたらしい。顔ぶれはコーツィニーツ、ファン・ケルクホーフェン、ムーア、デモ、ハウスヴァイラー、エバール、コレル…。あと、プレッチは裁判沙汰になっておりセレモニーに参加する気もないということか。僕としてはデモが去るのが本当に残念だ。ところでコーツィニーツはどこに行ってしまうんだろう。

■2005年5月14日(土)  【Jリーグ第12節 千葉×FC東京

●首都圏でのアウェイ戦は全部観戦するシリーズの第2回(第1回は柏)、市原まで行って来た。都営新宿線の馬喰横山から総武線快速の馬喰町に乗り換え、千葉でさらに内房線に乗り換え。五井駅からは200円払ってスタジアム直通のシャトルバスに。バックスタンドに空きを見つけて腰を落ち着けたときには家を出てからちょうど2時間かかっていた。iPodでスピッツのアルバム2枚聴けた。ここで19:00開催はきつい。今季はナビスコでもう一度ここへ来なければならないのだが、市原は首都圏から除外することにしようかと思っている。
●さて、悪評高い臨海競技場だが、確かにヘンなスタジアムである。メインスタンドは一層で空高くそびえ立っているし、ゴール裏は間に合わせみたいな仮設スタンドだし、バックスタンドには謎の柱があって奥行きの狭い二層になっているし、そしてそのそれぞれのスタンドの間には無駄な空間があって興ざめだし。スコアボードはバックスタンドの中央にあって、僕の座ったところからはまったく見えず、バックスタンドの前には中途半端な立ち見エリアがあって子供がかけっこしている。
●このちぐはぐ感というか無原則な感じはいったい何なのかと考えてみたが、結論はやはりこのスタジアムを造った人に想像力が欠如しているということに尽きると思う。自分たちの造ったスタジアムで実際にカネを払ってサッカーを観戦する人がいるということを具体的に想像していないから、こんなに見にくい場当たり的で便宜的なスタジアムができてしまうのだ。家から2時間かけて、駅からバスに乗ってまでわざわざ足を運ぶようなスタジアムではないと思う。ナビスコが憂鬱。
●で、試合であるが、ピッチの角の辺りの前から2列めで見ていたので、何が起こっているか実際よく分からなかったというのが正直なところではあるが、結果的には1-2で負け、8試合勝ち星なしの記録を更新した。総括的にいえば、千葉に走り負けたということだろう。中盤での競り合い、拾い合いで千葉の方が格段にスピーディかつモチベーションも高かった。FCは敢えてボールに行くリスクを嫌いすぎたのではないかと思う。シュアに守ろうとするあまり、相手にやらなくていいボールも随分献上したような気がする。
●こちらからボールを奪取するプレーはほとんどなく、逆に意図の中途半端なパスをさらわれるケースが目立ったように思う。攻撃はしかけていたものの早い時間に先取点が取れず、17分、29分と厳しい時間帯に立て続けに失点を喫してしまうと、今のFCには立て直しは難しかった。守備もジャーン、茂庭個人はそれぞれがんばっているが、ゴール前でピンチを迎えたときの対処とか、意思統一は本当にできているのかという危惧を抱いてしまう。それは残り5分で2点ビハインドの時のパワープレーの意思統一も同様だ。
●これでJリーグはコンフェデ前の日程をすべて終えた。再開は7月で、その間にナビスコが3試合ある。来週はまた千葉と、今度は味スタで。土肥と加地が代表に召集されているので、GKは塩田だろうが右SBはだれがやるんだろう。前田か藤田か藤山かには戻って欲しい。
●よく見えてないが一応採点。
土肥(4)、加地(4.5)、ジャーン(5)、茂庭(4.5)、今野(4.5)、浅利(5)、宮沢(5)、栗澤(4)、石川(4.5)、戸田(4.5)、近藤(5)
それにしてもあんなところまで時間とカネをかけて負けるのを見に行ったのかと思うと腹が立つ。家に帰ったら11時半。いったいどうしてくれるんだ、まったく。
●グラードバッハはホームでヘルタと引き分けたため残留が確定した。降格はフライブルグ、ロストック、ボッフム。
●グラードバッハの来季監督の候補の一人であったウヴェ・ラポルダーは、ビーレフェルドとの契約を解消し、来季から1.FCケルンの監督になることが決まった。

■2005年5月9日(月)  【ブンデスリーガ第32節 HSV×グラードバッハ

●結果を確認したくなるのをじっと我慢して録画を見た。試合としては全然面白くなかったし、胸の空くような攻撃もなかったけど、とにかくやるべきことをやって目論見通りの結果を得たという意味では本当に価値のある試合だった。素晴らしい0-0だった。ディシプリンという言葉はこの日のグラードバッハのためにあると言っても過言ではない。
●これでグラードバッハは残留をほぼ確実にした。今季はアドフォカートのおかげでひどいシーズンだったが、何とか来季も一部で戦えそうでよかった。それにしてもアドフォカートが獲得した給料の高い皆さんは来季どうするんだろうな、まったく。あと、来季の監督な。ラポルダーかダウムで行こうや。ゲレッツは勘弁して欲しい。

■2005年5月8日(日)  【Jリーグ第11節 FC東京×さいたま(大)

●6連敗中のFCとしてはもう何が何でも負けられない試合である。試合前にイベントがあったので早めに行って、開場の列に並んで入場した。入口では「絶対勝つ」のメッセージの周りに選手が署名したパンフレットが配られて今日の試合にかける意気込みが感じられる。前節、負けはしたけど試合後にスタンドに挨拶に来た選手にブーイングが出なかったポジティブな雰囲気が全体を支配しているようだ。
●FCは試合開始から攻撃的に仕掛けるが、12分、ジャーンがペナルティエリア内でファウルを取られPKとなった。ファウルの前に副審がオフサイドの旗を上げており、FCはPKの判定に激しく抗議したものの覆らず0-1に。しかし今日のFCはここから粘りを見せた。28分には左SBに入った今野の上がりからパスを受けた石川が会心のシュートを決め同点に。さらに44分にはケガのルーカスに代わりワントップを張る近藤が左サイドから自ら持ちこみ、難しい角度からサイドネットに蹴りこんで2-1と勝ち越した。
●後半に入ってもFCは試合を支配、76分にはケガをおして途中出場したルーカスがPKを決めて3-1とし、今日こそは勝てるという雰囲気が盛り上がった。しかし、その直後、敵のCKから失点し3-2に。残り15分は引いて守る展開となり、ボールをキープして時間を使いながら勝利を目前にしていたロスタイムに、不運なクリアミスから敵にボールを拾われてまさかの失点。そのままタイムアップとなり、結局3-3の引き分けに終わってしまった。
●FCは中盤の競り合いでもシュート数でも完全にさいたま(大)を圧倒していたのに、2点リードして残り15分というところでの勝ち方が徹底しきれなかったように思う。特にCKからの失点が痛かった。これで1点差を守る戦いを余儀なくされたし、そこでボールをキープして時間を使い切るという柄にもないことをやろうとしたのが裏目に出た訳だ。3点目そのものは不運もあって責められない失点かもしれないが、そこに追いこまれたのはやはり勝てていないチームの弱さというかもろさなんだろうか。
●決して負けた訳ではなく、むしろ連敗をストップして1とはいえ勝ち点を積み上げたのだから結果としては悪くないという見方もできるだろうが、今日は完全に押しているホームでの試合であり、一時は2点差あったのだからやはり勝ってしかるべき試合。順位から言っても勝ち点1で満足できる状況ではない。この勝ち点1を次につなげるしかないが、見終わった後、「何じゃそれ〜」みたいな感じで気の抜けること甚だしい悲しい試合だった。ガックリ。
●それにしても今日は審判の判定がまったく不可解だった。PKは両方に一本ずつなのでまあ仕方ないとはいえ、オフサイド・フラッグが上がっているのにPKを取るのはなぞであり、後半にもらったPKもどこにファウルがあったのかよく分からなかった。たぶん埋め合わせだったんだろう。試合中のファウルも取る基準が一定せず納得性がないように思えた。まあ、何かと言えば「糞レフリー」とヤジってストレスをぶつけるのはよくないと思うが。
●では、採点。
土肥(4)、加地(4)、ジャーン(4.5)、茂庭(4.5)、今野(3.5)、浅利(4.5)、宮沢(4)、栗澤(3.5)、石川(3)、戸田(3.5)、近藤(2.5)
勝ちたいという意識は十分見えたし、敵のプレッシャーが弱かったこともあって攻撃は形になっていた。近藤は切れていた。今まであまり明確な印象のない選手だったが今日は見直した。石川は突破は少なかったが要所でいい働きをしたと思う。左SBに入った今野は守りと上がりのバランスも無難。DFは今いちで、ジャーンは今季よくない。茂庭も自陣深くでの危険なプレーが多すぎないか。形は何であれ3失点は反省。
●Jリーグは次節を最後に6月いっぱいは休みになる。その間ナビスコは行われるがこのブレイクでFCはケガ人の復帰を待ち体制を組み立て直さなければならない。原監督の去就についてはいろいろと取り沙汰されているようだが、僕としては原監督の続投希望。とにかく次節のアウェイ千葉戦に勝ってブレイクに入ろう。
●ところでブンデスリーガの方はボッフムとロストックが揃って負けてくれたおかげで、グラードバッハは今日のHSV戦に引き分ければ残留がほぼ決まることとなった。一応検証しておくと、ボッフムは32試合消化の時点で勝ち点29、得失点差-24、一方グラードバッハは今日引き分けると勝ち点が35、得失点差-12となる。仮に残り2試合をボッフムが2連勝しグラードバッハが2連敗しても、得失点差12を逆転するのは事実上困難だろう。
●とはいえ、世の中何が起こるか分からない。というか今日の試合でHSVと引き分けると決まった訳でもないのだ。運命の一戦、HSV×グラードバッハは今夜Jスポーツで生中継。録画して明日見るのでそれまでだれも僕に結果を教えないように。

■2005年5月4日(水)  【Jリーグ第10節 FC東京×鹿島

●連休の真ん中、気持ちのいい天気で味スタは4万人を超える人出となった。1時間ほど前にスタジアムに着いたが既にかなりの混雑。ビールを飲みつつキックオフを待った。そういえばこないだのさいたま(浦)戦の時もそうだったけど、敵のサポーターが多いと「You'll...」の歌い出しがよく聞こえないので困る。最初だけでいいのでしっかり音量を上げてもらえると大変助かるのだが。
●で、試合の方だが、金沢、戸田、ノリオ、ルーカスをケガで欠く苦しい布陣で臨んだゲーム、気合いが空回りし結局0-2で負けた。攻めてもなかなかチャンスに得点できず、それほど崩されている訳でもないのに先制点を許して結局そのままズルズル負けてしまうという最近の悪いパターンにまたしてもはまってしまったようだ。まあ、中盤のパスのつながりが悪いとかこぼれ球が拾えてないとか文句はあるが、巡り合わせの悪いときというのはあるからな。
●Jリーグはゴールデン・ウィーク中に1試合でも多く開催するための強行スケジュールで次はまた日曜日。ホームなので次こそ流れを変えたいところである。相手はさいたま(大)。流れを変えるのはやはり先制点だろう。ルーカスがいないのでここはもう石川が決めるしかない。次も行くぞ。
●では、採点。
土肥(3.5)、加地(4)、ジャーン(4.5)、茂庭(4.5)、迫井(5)、今野(4)、宮沢(4.5)、馬場(5)、石川(4)、栗澤(4.5)、近藤(5)

■2005年5月1日(日)  【ブンデスリーガ第31節 グラードバッハ×VfB、Jリーグ第9節 大分×FC東京

●降格の危機にある我がグラードバッハはホームにVfBを迎えた。16位との勝ち点差が2と、これ以上負けると大変具合の悪い状況にあった訳で、ホームとはいえ相手がVfBでは正直どうかなと思っていたが、終わってみればノイヴィルとスヴェルコスのゴールで2-0と完勝。これで降格圏との勝ち点差は再び5と開いた。
●ケッペル監督談話。
「完全に満足している。非常に立派な出来だった。勝利を欲しているイレブンが戦っていることを見てもらえたと思う。早い時間に2得点を挙げ、その後も確実さを失うことはなかった。だが、我々がまだ何かを成し遂げた訳ではないことをはっきり言っておかなければならない。残りの3試合も同じようにしっかり取り組まなければ」。
●繰り返すがこれで降格圏との勝ち点差は5。残り3試合なのでグラードバッハとしてはこれを1勝1分であればボッフムとロストックのいずれかが残り3試合を全勝したとしてもほぼ残留を確実にできる。この1勝でグッと楽になった価値ある勝利だった訳だが、監督も言うとおりまだ残留が決まった訳ではない。特に残りの日程を見れば相手はHSV(A)、ヘルタ(H)、レバークーゼン(A)と厳しいカードが続く。これを1勝1敗というのはなかなか簡単ではない。
●ちなみにボッフムは残り3試合、ニュルンベルグ(A)、VfB(H)、HSV(A)とグラードバッハの2節遅れの日程。ロストックはレバークーゼン(A)、ビーレフェルド(H)、BVB(A)という日程で、条件的にはもう有利も不利もないという状況なので、あとはとにかく残り3試合のうちどれか(たぶんホームのヘルタ戦)に勝って、アウェイのどちらかで引き分けるということに尽きる。とりあえず次のHSV戦は最低でも引き分けが欲しい。Jスポーツ中継あるかなあ。
●ところで知らない間にバイエルンが優勝したらしい。ヤラ監督を更迭したばかりのラウテルンにアウェイで4-0と実に品のないスコアで勝ってしまったようだ。いくら言ってもこういう情緒のなさはまったく改善しないクラブである。一方でシャルケが一時は3-1とリードしながらレバークーゼンに追いつかれて引き分けたため、バイエルンの優勝が決まってしまった訳だ。シャルケはここ4試合で3敗1分と大詰めに来て急に失速、バイエルンの優勝に貢献する結果となってしまった。ラングニックは好きな監督だが残念だ。
●Jリーグの方では我がFC東京が大分相手に痛い敗戦で実に5連敗となってしまった。僕が外出先から家に帰ったときには既に後半の15分だった。その時点ではまだ0-0で今日は勝てるかなと思ったのだがなぜかルーカスの姿が見えず、金沢もおらず、いったいどうなってるんだと思っているうちにマグノアウベスにやられて0-1。その後前がかりになったところをさらにドドにやられて0-2。栗澤のFKで1点を返したがその後の攻撃も空回りして1-2のまま試合は終了した。
●まあ、こういう何をやってもうまく行かない時期というのはあるので耐えるしかないしかない訳だが、だいたい前半にいい形を作りながら得点できず、後半流れを持って行かれてメロメロになるというパターンが多くないか。今日は栗澤のFKが決まった時点でもっと前がかりにパワープレイで何としても同点にするという強い意志を見せて欲しかった。4日の鹿島戦が心配だ。頼むよ、まったく。



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