logo ホーム&アウェイ 2004年7月


■2004年7月30日(金)  【U23日本代表×ベネズエラ 他

●大久保のゴールを皮切りに、平山、高松、田中とFWがそれぞれ得点を挙げて4-0で快勝した訳だけど、まあ、この調子でオリンピックもがんばってくれたまえ、諸君。頼むからケガだけはしないように。特に石川と茂庭と今野と徳永。
●この試合、審判はあのマルクス・メルク。なかなか正面からきちんと映らなかったのでこの目では確認できなかったが間違いないだろう。山本監督も「EUROで笛を吹いた審判に来てもらい、本番と同様の基準を選手が感じ取れた。日本サッカー協会の尽力に感謝したい」と言ってるのでわざわざ来てもらったってことだな。日本のテレビでドクター・メルクのレフェリングが見られるなんて素晴らしすぎ。
●さて、水曜日にあったアジアカップの日本×イランはなかなか感動的な試合だった。何が感動的かって、あの残り5分からロスタイムまでのボール回し。あれができるなんて日本代表も成長したなあって感じだよね。日本は既に準々決勝進出を決めているが負けると準々決勝でいきなり韓国とあたる可能性が高く、イランは引き分けで勝ち抜けが確定、つまりはどちらも無理に勝つ必要はないが、負けるのは困るという状況であった訳で、最後にああいう状態になるのはごく自然なこと。それをきちんとやりとげたというところにこの試合の一番の収穫を見た気がした。
●ところで、重慶の観客はひどいな。あれは失礼だろう。国外から客を迎える態度じゃない。なんであんなことになるかといえば、中国がいまだに歴史問題を外交のカードにして、日本を悪者にし続けてるからじゃないのか。少なくとも外国の国歌が演奏されているときにブーイングするのは想像を絶する非礼であり、幼稚で非常識な態度だ。政府が中国大使を呼んで抗議してもいいくらいの話。ブラジル人のジーコ監督も「国歌の時にブーイングをするのはどうしても納得がいかない」と怒ってるぞ。
●それにしても小野はどうしてアジアカップに出ないでオリンピックのオーバーエイジに入るんだろう。謎だ。
●HSVは今年FWにムペンザとラウトを獲得。UIカップでは今のところロメオとムペンザの併用を試しているみたいだが、この顔ぶれで高原は果たして試合に出られるのか。まあ、まずは病気を治すことが先決だろうが。
●ドイツ代表監督にはクリンスマンが就任し、ビアホフがチームマネージャーになったらしいが、助監督に名前の挙がっていたオジエックは結局就任を拒否、続いて候補になったラルフ・ラングニックも断り、結局VfB、フェネルバチェ、KSC、オーストリア・ヴィーンなどの監督を務めたヨアヒム・レヴが助監督に収まることになった。まあ、どうなるかやってみないと分からないが、マテウスよりマシという以外に付加価値があるのか。ていうかクリンスマンはライセンス持ってんのかって。
●ブンデスリーガの開幕まであと1週間となってしまったが、これに先立って我がグラードバッハはこの週末に新しいスタジアムのお披露目を行う。30日にはバイエルンとASモナコを迎え、3チームが45分ずつ総当たりするエキシビジョンマッチ。ところで今季のブンデスリーガは結局テレビ放映なしですか、日本では。

■2004年7月24日(土)  【ナビスコカップ第6節 FC東京×柏

●既に前節でグループリーグ1位勝ち抜けを決めているFCにとっては正直消化試合。布陣としてもA代表に土肥と加地を、U23代表に石川、茂庭、今野、徳永を取られ若手中心のテスト・マッチだった。試合は開始早々こそ攻撃的だったものの、中盤での競り合いにことごとく負け、ルーズボールもほとんど拾われて次第に防戦一方に。38分にゴールを許してそのまま前半を終えた。
●後半からケリーを投入し、ケリーとルーカスのコンビでややリズムは改善したもののボールがなかなか収まらず、柏の早いつぶしにバタバタする落ち着きのない展開で終盤に。81分、柏のGKがFCのカウンターを止めようとペナルティエリア外で手を使って退場となり、パワープレーで88分にようやく得たPKをルーカスが決めて同点とした。その後ロスタイムには勝ち越しゴールかと思われるシーンもあったがファウルを取られてノーゴール、結局1-1の引き分けだった。
●それにしてもPKもノーゴールも判定がよく分からなかった。たぶん中途半端なPKをFCに与えてしまったので、その次のノーゴールは埋め合わせだったんだろう。
●この試合の採点。総じてよくなかった。そういえば今日はジャーンがキャプテンだったな。
塩田(4)、藤山(4)、ジャーン(3.5)、増嶋(4)、金沢(4.5)、宮沢(4.5)、梶山(5)、栗澤(4.5)、馬場(5)、ルーカス(4)、阿部(5)
●で、家に帰って日本×タイを見たんだけど、前半はピリッとしなかったね。まあ、後半修正して勝ったからよかったけど。だいたい僕は鈴木という男が嫌いだ。ここ一番でしっかり粘らずにちょっとユニフォームを引っ張られたり足を引っかけられたりしたらすぐ大げさに転ぶし、自分が取られたボールへのプレスも戻りも甘いし、顔が何だか汚らしいし。髪を切ってきたらどうだ。あ、中村もな。
●しかし、これで日本はアジアカップの決勝トーナメント進出が決まってしまった。土肥と加地はいつ返してもらえるんだろう。
●ここからドイツの話題。ドイツ代表の監督はどうもユルゲン・クリンスマンに決まったようだ。助監督にはオリバー・ビアホフと浦和の監督もしたことのあるホルガー・オジエック。ところでクリンスマンって監督のライセンス持ってたんだっけ?
●「kicker」のオンライン・ショップでの赤kickerの申込み、ようやく受け付けてもらえたようだ。いつ届くんだろう。
●ところでWOWOWでのブンデスリーガの放映は昨季限りで終了することになったようだ。せっかく加入してデコーダーも購入したが、もともとブンデスリーガしか見ていなかったので解約することにしよう。ところで今季はいったいどこが放映するんだ、ていうかそもそもどこか放映するのか。スカパーとか言われるとアンテナをつけて加入手続きして…。勘弁して欲しいな。
●グラードバッハの今季のキャプテンはツィーゲになるらしい。

■2004年7月17日(土)  【日本×セルビア・モンテネグロ

●ジーコ・ジャパン初のタイトル、とか大騒ぎするようなものでもないと思うけど、まあ、この試合の戦いぶりは立派だったと言っていいだろう。セルビア・モンテネグロはスピードこそないものの、重戦車みたいに厳しい当たりと手堅い組立で、特に後半に入ってからはどちらかといえば相手優位の試合だったと思うが、そうした中でも地の利を生かして1-0で勝つことができたということが立派なのだ。
●だって、この大会、日本は金曜日と火曜日の中三日だったのに対して、スロバキアとセルビア・モンテネグロはどちらも中一日の強行スケジュール。ヨーロッパから時差6時間だか7時間の日本に飛んできて、時差も取れないままに30度を超える気温の中で中一日の試合をこなすのはいくら屈強なプロサッカー選手でも厳しいだろう。セルビア・モンテネグロはその上福岡から横浜までの移動も加わっている。ここまで試合前に相手を弱らせ、ホーム・アドバンテージをもらっているんだから、タイトル云々は別にしても、ある意味では勝たなければならない試合だった訳で、それをきちんと勝ったということの意味は大きい。
●さて、日本代表は来週からアジアカップに出場する。オマーン、イラン、タイとのグループ・リーグを勝ち抜いて決勝トーナメントに進まなければならない訳だが、このグループはなかなか厳しいかも。上位2カ国が勝ち抜けだから、順当に行けば日本とイランなんだろうけど、オマーンも侮れないし。それにしても公式戦のクセにアジアカップに日程をぶつけてくるナビスコって何なんだ。
●U23代表ではオリンピックへの派遣メンバーが選出され、我がFC東京からは茂庭、石川、今野、徳永の4人が選ばれた。まあ、確かに光栄なことではあるんだが、オリンピックではグループ・リーグの試合が8月12日から18日まで、決勝に進出したりすると8月28日まで帰ってこられなくなってしまう。Jリーグの後半戦は8月14日から始まるので、オリンピックに連れて行かれた選手は少なくとも後半第2節、おそらくは第3節までリーグ戦を欠場することになる。第3節といえば国立での読売との東京ダービー。適当にがんばって早く帰ってこいと言いたい。
●ここからドイツの話題。なかなか決まらないドイツ代表監督だが、デンマークのオルセンの名前が取り沙汰されているようだ。あとはヒディンク、マテウス…。ところが「Bild」の電話アンケートではこの3人のうちマテウスがいいと答えた人が何と74%もいるとか。ヒディンクが18%、オルセン8%という結果だったそうだが、まあ、「Bild」の言うことだからなあ。
●我がボルッシア・メンヘングラードバッハはパルチザン・ベオグラードから移籍金なしでウラジミール・イヴィッチを獲得したと発表した。イヴィッチはセルビア・モンテネグロの代表経験もある27歳のMF。今季のグラードバッハの補強は、このイヴィッチの他、カンパ(GK、ニュルンベルグ)、ラモビッチ(GK、ヴォルフスブルグ)、ツィーゲ(トッテナム)、ファン・ケルクホーフェン(シャルケ)、フカル(HSV)、そしてノイヴィル(レバークーゼン)となかなかな顔ぶれ。今季のベーシックなフォーメーションはこんな感じかなと思う。

カンパ
コーツィニーツ プレッチ シュトラッサー ツィーゲ
ウリッヒ デモ ブロイヒ カーネル
ノイヴィル スヴェルコス

って感じかな。
●赤kickerがリリースされてる。青kickerと合わせて買いたいんだけどオンラインショップがうまくつながらない。引き続きチャレンジ。

■2004年7月10日(土)  【日本×スロバキア

●昨日録画しておいたのを見たんだけど、日本代表はコンパクトによくまとまっているみたいだ。中田、小野をはじめ、稲本、久保などを欠いている状態ではあるが、だれかがいなくてもチームとしての意思統一ができていて、有機体というか連続体としてチーム・ジーコが機能している感じを受けた。もちろんダレる時間帯とかうまく行かないプレートかもあるけど、スロバキア辺りにこういう試合できちんと勝てるのはチームが成熟したくましくなった証拠だと思う。
●スロバキア代表にはグラードバッハのイゴー・デモが選ばれるかと思ったんだけど、今回の日本遠征には入っていないようで残念。日本代表と対戦するデモをゴールデンタイムの日テレで見られたら痛快だったのにな。
●さて、ドイツ代表監督、ヴェンゲルに断られ、DFBとしてはオットー・レーハーゲルを獲りにかかっているようだ。カイザーがレーハーゲルに会って口説いているようだがどうなることか。「Bild」によればレーハーゲルはDFBからの6百万ユーロのオファーにも乗らず、ギリシャ代表監督として2006年まで留まる意向とか。フライブルグのフォルカー・フィンケなんて名前も出ているそうだが。ラルフ・ラングニックなんてどうかな。
●DFBも会長職を巡ってもめているようだ。MVことゲルハルト・マイヤー=フォアフェルダーは会長職に留まるが、テオ・ツヴァンツィガーと共同で職務執行をするという話らしい。あんまり興味ないけど。
●レバークーゼンがロケ・ジュニオールを獲得。
●「kicker」に、高原がオリンピック代表の予備登録リストに掲載されたというニュースが載っている。高原はオリンピックへ参加するとのことでありクラブの試合は数週間に渡って休まねばならないだろう、オリンピック代表は現在の30人から最終的に22人(実際には18人?)まで絞りこまれるが、高原はオーバーエイジの3人の一人として呼ばれており落とされることは考えにくい、という記事だ。まあ、普通に考えれば、所属クラブで厳しいポジション争いのある中で、シーズン開幕の大事な時期にオリンピックだってさ、という感じだろう。僕もそう思う。

■2004年7月6日(火)  【EURO2004 ギリシャ×ポルトガル

●マジッスか。ついに優勝しちゃったよ、ギリシャ。ドイツのグループリーグ敗退を補って余りある活躍を見せてくれた。前回もちょっと書いたが、今回のギリシャの躍進のキーワードは実に「ディシプリン」以外あり得ないと思う。ディシプリン、「試験に出る英単語」にも出てきたと思うが、英和辞典で「discipline」を引くとこう書いてある。「1.訓練、鍛錬、修養、抑制 2.教練 3.しつけ、規律、統制 4.懲戒、折檻」。
●独和で「Disziplin」を引いてもやはり「規律、秩序、訓育、しつけ、自制力、自制心、軍規、宗規」と書いてある訳で、要はボールを持ったら直ちに前を向いて攻める、とか、取られたら素早く戻って全員で守りを固める、とか、球際は激しく1対1は負けない、とか、マークは何があっても外さない、とか、そういうひとつひとつの基本動作が実に愚直に実行されていて、それはオットー・レーハーゲルが言うとおり、「最初はやりたいことをやっていた選手たちが、最後にはやるべきことをやってくれるようになった」ということなんだろう。
●この規律、この修練、この忍耐はドイツ代表には見られないもの。僕は「ゲルマン魂」という言葉が嫌いだが、つまらないと言われようが規律だった組織サッカーで勝つべき試合にきちんと勝ってきたドイツ代表の本領を仮にそう呼ぶなら、それは今やレーハーゲルがギリシャに持って行ってしまったと言うべきかもしれない。何にしてもポルトガル、チェコ、フランスに勝って手に入れたこのヨーロッパカップは決してまぐれではないと思う。決勝も素晴らしい戦いぶりだったと思う。
●さて、そのドイツ代表の監督選びが難航している。今週の「kicker」では次の代表監督はだれにすべきかという投票を行っているが、その候補者が、ダウム、ヒディンク、マテウス、オルセン、レーハーゲル、シェーファー、ヴェンゲルとなっていて、今のところトップはアーセン・ヴェンゲル、次点がクリストフ・ダウムということになっている。僕としては当然ダウムを推すが、それがダメならクラウス・トップメラーはどうかと思う。それにしてもマテウスに投票してるヤツが5.7%もいるとはな。ははは。
●その投票では3位のレーハーゲルは、ギリシャサッカー協会との代表監督契約を延長したという一部報道を否定したようだ。レーハーゲルのドイツ代表監督を望む声は強いようだが、いくら何でもそれはないだろうし本人だって受けないだろう、たぶん…。いったん辞任したルディ・フェラーの電撃復帰まで噂される混迷のドイツサッカー界であった。ヒッツフェルドは2年でワールドカップに優勝できるチームにするのは無理だと思って断ったんだろ、やっぱり。

■2004年7月3日(土)  【EURO2004 チェコ×ギリシャ

●いやあ、すごいわ、レーハーゲル。決勝ですよ、決勝。偏見だけどギリシャ人とかトルコ人て真面目に耐えるというのは本来苦手な人たちだと思うんだよね、近所とか職場とかにもいっぱいいたけどさ。ところが今のギリシャ代表のあの我慢強さというか真面目さというか、端的に言ってあのディシプリンはすごいと思う。戦術が明確でしかもそれを忠実に実行してる。決勝は奇しくも開幕戦と同じギリシャ×ポルトガルになる訳だが、僕はもちろんギリシャを応援する。
●それにしても、オランダ×ポルトガルとか、ギリシャ×チェコとか見てると、ドイツ代表ってやっぱり最近のスピード・フットボールに置いて行かれちゃってんじゃないのかなと思ってしまう。そういえば「kicker」に「大惨事の7つの理由」という記事が載っていたのでそれを見てみよう。「大惨事」というのはもちろんユーロ2004でのグループリーグ敗退のことである。
 ◎プレーの組立における明確に目に見えるコンセプトの欠如
 ◎創造的なプレーの展開がほとんどもしくはまったく見られない
 ◎1対1の状況でほとんど勝てない
 ◎守備から攻撃への素早い切り替えがない
 ◎ボール扱いの技術が世界のトップレベルとは比べるべくもない
 ◎そのため当然の帰結として今日では普通のスピード・フットボールを支配できない
 ◎そして何より国際的な標準に達するストライカーがいない
グウの音も出ないとはこのことか。
●ドイツサッカー協会では辞任したルディ・フェラーの後任としてバイエルンをクビになったオトマー・ヒッツフェルドと代表監督就任を交渉していたが、結局ヒッツフェルドに断られたようだ。後任にはこの他クリストフ・ダウムの名前も挙がっているらしいが、ダウムにはおそらく抵抗勢力も大きいだろうし、何より本人が「私はフェネルバチェとの契約をまっとうする。DFBからは公式にも非公式にも何の話も聞いていない」と言ってる。フェネルバチェもダウムを手放す気はないようだ。
●僕としては熱烈にダウムを推薦したいが本人にその気がないのなら仕方がない。まあ、ローター・マテウス以外ならだれでもいいけど。カイザー? 冗談はやめようよ。
●ドルトムントが小野を欲しがっているという新聞報道があったけど本当かなあ。
●ハノーファー96がロバート・エンケを獲得。ドイツで働く気があるならグラードバッハに来ればいいのに。まあ、カンパも悪くはないけど、エンケはもともとグラードバッハ出身なんだし、カンプスがケガしてGKを探してたときにも名前が挙がっていたはずで、その時獲得したシュティールが退団するんだから当然リストには入っているんだろうと思っていたが。あるいは条件面で折り合わなかったのか。
●今日はコンビニへFC東京×ASローマのチケットを発券してもらいに行ってきた。これはFC東京の年間チケットオーナーに対して実施した先行予約の分。一般発売は今日から受付じゃないかな、確か。まあ、練習試合ではあるけど、日曜日だし、トッティ様も来るらしいしね。去年はレアル・マドリッド、今年はASローマとくれば、来年はバイエルン・ミュンヘン辺りでいかがでしょう。尚、FC東京は8月初にスペイン遠征してデポルとも練習試合を組んでいる。
●日本のオリンピック代表のオーバーエイジ枠で小野を召集しようとしたが、フェイエノールトに断られたらしい。まあ、当たり前だろう。というか断ってもらえるなんて光栄だよな。これで高原はHSVがリリースしてくれたりしたらせつない。だいたいクラブで活躍してる選手であればあるほどA代表でも出し渋るのに、オリンピックごときで簡単にリリースしてくれる訳なんかないよな。たぶんヨーロッパのクラブにとっては「オリンピック? はぁ?」って感じだろうよ。



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