logo ブンデスリーガ・トーク 2003年9月


■2003年9月28日(日) 危なかった…

●ブンデスリーガ第7節、新監督ファッハの初采配となったグラードバッハ×ボッフムは2-2で引き分けました。
●試合はまずグラードバッハが5分にPKをもらって先制。このPKはオリセーのスヴェルコスに対するファウルによるものでしたが、ファウル自体はどうも本当のところペナルティ・エリアの外だったらしく。いずれにしてもファン・レントがこれを決めリードしたまま前半を折り返した訳ですが、60分にオリセーのFKからディアバンのヘディングシュートがバーに当たった後シュティールの背中にバウンドしてそのままゴールとなる不運な失点で追いつかれました。
●89分にはまたしてもオリセーのFKを今度はマトセンが頭で合わせてボッフムが勝ち越し、思わず頭を抱えましたが、ロスタイムにケテラーからのクロスをファン・レントが頭で押し込み何とか面目を保ちました。監督交代後の第一戦、しかもホームとあって何とか勝ちたい試合でしたが、展開としては「負けなくてよかった」。しかしいずれにせよ今の状況では勝ち点1は少なすぎ。ファンもあまり喜んではいなかったようです。
●ファッハ監督談話「我々は一連のネガティブなできごとの後だったにもかかわらず、非常にいい形で試合を始めることができた。先制できたのも納得できる展開だった。しかしクルーゲがケガをしたところでその流れがとぎれてしまった。2失点はいずれも神経質になりすぎてやられた。我々がどう戦ったかということに関してはまだまだ満足できない。」。
●次節はアウェイでHSVと対戦、WOWOWで放送があります。今季グラードバッハを見るのは初めてなので楽しみですが、その後バイエルン、レバークーゼンと対戦が続く上、今季は2部からの昇格クラブとは既に対戦済み。今後の日程は厳しいです。
●バイエルンはロストックと対戦。ケガ人が相次ぐ中サンタ・クルスを先発させましたが、そのサンタ・クルスが先制のゴール。後半開始早々にはリンケが自殺点でロストックを応援する微笑ましいシーンもあったんですが、このまま引き分けかと思われた86分にマカーイが勝ち越し点を上げ、かわいげのないバイエルン復活です。
●その他レバークーゼン、VfB、ブレーメンなどもいずれもアウェイで勝ち、ドルトムントも人手不足の中ホームで勝って手堅く勝ち点を積み上げています。特にVfBはまたしても無失点で、ヒルデブランドは更新中の開幕連続無失点記録を更に伸ばし、オリバー・カーンの持つ連続無失点記録も追い抜きそうな勢いです。このクラブ、いったいいつからこんなに強くなったんでしょうか。フェリックス・マガトが名監督だとは決して思いたくないんですが。
●昨日もWOWOWのロストック×バイエルンを録画し忘れました。まあ、敢えて見るまでもない試合でしょうが。今日は家の模様替えでテレビをBSチューナーやWOWOWのデコーダーもろとも移動したんですが、その後でテストしたらWOWOWがデコードされなくて焦りました。サービスに電話したところ、電源を抜いたことでBSチューナーの設定がリセットされてしまったのが原因のようで、指示に従って再設定すると元通り映るようになりました。ああ、よかった。
●それにしてもWOWOWの放送試合のチョイスのセンスの悪さには泣きますね。今節は復活レバークーゼンと上げ潮ヴォルフスブルグの一戦に決まりだったはずなんですが。そんなにバイエルンの試合を放送したいのならなんで先週のレバークーゼン戦をやらないんでしょうね。僕のお勧めは、第8節:ブレーメン×ヴォルフスブルグ、第9節:グラードバッハ×バイエルン、第10節:ボッフム×BVB、第11節:VfB×フライブルグ、第12節:バイエルン×BVB。同じチームの試合ばかり続くのを避けてふだん映りにくいチームもフォローしつつ強豪やダービーはきちんと押さえる。これでどうだ。
●ところでこの「フットボール・クレイジー」では「辞書に出ていないフットボール・ドイツ語辞典」を構想中なんですが、ドイツ語のメディアのサッカー記事を見たりウェブ・ラジオを聞いたりしてよく分からなかったドイツ語のサッカー用語があったら是非メールでお寄せください。見出し語の参考にします。

■2003年9月23日(火) FC東京×ズビロ磐田

●味スタ15:00キックオフということで今日はとても涼しく、気持ちよく見てきました。FCはアマラオをスタメンに戻しベスト・メンバーでの試合。序盤から高いモチベーションで飛ばしますが決めきれず得点につながりません。逆に24分、FKから前田の抜け出しを許し失点。その5分後にはいったんゴールネットを揺らしますがその前のプレーでオフサイドがありノーゴールとツキがありません。ようやく36分、石川が右サイドから入れた執念のクロスを戸田が合わせて同点。前半終了間際には再び石川のクロスをケリーが合わせましたがポストに当たり、そのまま1-1前半を折り返しました。
●後半もFCは終始ゲームを支配、中盤での競り合いに強く、ディフェンスも前半の得点シーン以外は「窓」を開けずシュートすら満足に打たせません。しかしこの時間帯に何度かあったチャンスに得点を入れられなかったのが結果的には痛かった。74分にゴール横の難しい角度の密集から福西に決められ再びリードを許してしまいます。直後にボランチの三浦を下げてFWの阿部を投入、得点を狙いに行きますが得点ならず、最後はGKの土肥までがハーフウェイまで出てくる根性の攻撃を見せましたがそのまま1-2で第2ステージ初めてホームでの負けを喫しました。
●藤田放出、中山長期欠場、グラウ出場停止と苦しい布陣のズビロに負けたことより、勝てた試合なのに取るべき時に点が入らず負けたことがいかにも残念で悔しい試合でした。しかし、三浦を下げて前がかりになった終盤こそカウンターで何度か危ない形にされたものの、終始高いモラルで運動量も衰えず、強い当たりと前を向いてつなぐ意識とで最後まで試合を捨てなかった今日のFCは90分間攻撃サッカーの看板に恥じない試合ぶりだったと思います。祝日で34,000人近い観客が集まった訳ですが、それだけの価値のある、非常に見応えのある試合でした。いいフットボールを見た、という感じ。まあ、それだけに悔しい訳でもあるんですが。
●という訳で採点:
土肥(4)−加地(3.5)、ジャーン(3)、茂庭(3.5)、金沢(3.5)−石川(3)、三浦(3.5)、宮沢(4)−ケリー(3.5)、アマラオ(3)、戸田(3.5)
要はみんなよかった、ってことで。何かこういう感じの評価載ってるサイトとか雑誌とかってないのかな。
●ところで80分頃石川が敵と交錯してそのまま退場になったんですがちょっと心配です。
●さて、ここからグラードバッハ関連。突然監督の座を追われたエヴァルド・リーネンはスポーツディレクターのクリスチャン・ホッホシュテッターに腹の虫が治まらない様子です。リーネンは「私はホッホシュテッターを信頼してすべてオープンにしてきたしチームワークを重んじてきたのにそれを悪用したんだ。監督として、クラブが私とはもう一緒にやれないと言うならそれは受け入れるしかないが、スポーツディレクターが見え透いた言い訳で、私を更迭した本当の背景をうやむやにしようとするようなことは許せない」とコメントしています。
●前任者のハンス・マイヤーも、「このタイミングには驚いた。どの問題を解決するにも、リーネンはまだチャンスと呼べるほどのチャンスも与えられていない」とコラムに書いています。「ケガ人が続出して、まったく成熟していない戦力しか彼にはいなかったということも忘れられているようだ。4連敗したのは事実だが、リーネンの働きを最終的に判断するのはまだ早いというのが、更迭の朝まで私の意見だったのだが」。
●来季から新しいスタジアムに引っ越すグラードバッハとしては今季降格する訳に行かないという事情がこの素早い判断の背景にあるようです。今季の目標は「一桁の順位」であり、それを達成するためには負けが混んでもうあかんという状況になってからでは遅すぎるということだったんでしょうが。実際には1週間前、フランクフルトに負けた段階で監督を巡る議論は内々に始まっていたとか。それにしてもファッハはベストの選択だったんでしょうか。何でもクラウス・トップメラーに就任を打診したが断られたとか。
●尚、グラードバッハは監督の交替に伴い助監督だったフロンチェックをやはり更迭、ファッハ新監督の指名によりヴィニ・シェーファーの下でカメルーン代表の助監督を勤めたシュテファン・ミュッケを助監督にアサインしました。
●BVBのロジツキー君、盲腸で手術するとか。コラーも肺炎でお休みだそうでザマー監督ピンチです。アモローゾは長期戦線離脱中だしね。

■2003年9月21日(日) リーネン監督更迭

●グラードバッハのエヴァルド・リーネン監督が更迭されました。う〜ん。今回は素早いなあ。まあ、開幕戦に勝ち、次のアウェイで引き分けたもののその後4連敗。ケガ人もあってシステムを試合ごとに変えて試してみるような采配にフロントも切れたんでしょうか。辞任したハンス・マイヤーの後を受けて監督になったのはまだ今年の3月のことであり、その後1部残留を果たした功労者だった訳ですが、あっさり首を切られてしまいました。僕としてはマイヤーほど思い入れはないものの、もうちょっと長い目で見てやってもいいんじゃないかと思っていただけに意外な成り行きです。昨季の残留にはありがとうと言いたいですね。お疲れ様でした。
●後任にはホルガー・ファッハが就任するようです。ファッハは8月末までグラードバッハのアマチュア・チームを率いていた人物で、9月からレギオナルリーガのロートヴァイス・エッセンの監督になったばかり、就任後4試合で4勝をあげていたそうですが、いきなり呼び戻すとはね。選手としてはグラードバッハの他、フォーチュナ・デュッセルドルフ、バイヤー・ユルディンゲン、レバークーゼン、1860などで416試合のブンデスリーガ出場経験があり通算76ゴール。代表経験もあるそうです。監督として1部のチームを率いるのはもちろん初めてです。
●ところで更新のついでと言ってはなんですが、SVヴァルドホフ・マンハイムは土曜日にホームでロイトリンゲンと対戦、前半を1-1で折り返したものの後半に勝ち越し、3-1で今季7勝目をあげました。これまで9試合して7勝2分と負けなし、首位ネッティンゲンからは得失点差2のみのビハインドです。この試合では4000人を超える観客が集まったそうで、2部の頃より人気があるんじゃないかと思うんですが、2ゴールを決めたルディオ・サンチェスとか3点目をあげたエコト・エコトとか、だれそれ?って感じで。まあいいや、ともかく圧倒的な強さでまず3部に上がらないことには話にならん。

■2003年9月20日(土) ブンデスリーガ第6節

●マズいですねえ、これで4連敗ですよ、4連敗。いくらケガ人が多くて思ったような布陣が組めないとはいえこれはいかんでしょう。今日もハノーファー相手にいいところなく0-2で負けてしまいました。右サイドバックにエバールを復帰させ、コーツィニーツを前で使うなどいろいろと工夫はしたみたいですが、そうやってフォーメーションが安定しないことが何より調子のよくない証拠でしょう。GKはライトマイヤーでしたが、バックスとの息も今ひとつ合わなかったようです。
●星勘定的には前節にホームでフランクフルトに負けたのが痛かったですね。ホーム、アウェイ、ホームで3連敗すると、次のアウェイが苦しいのは当たり前の話ですからね。VfBに負けたのは仕方ないとしても、ホームでフランクフルトに負けるとはなあ…。とにかくこれでグラードバッハは第6節を終えて1勝4敗1分の15位です。次節、ホームでのボッフム戦は何が何でも勝たないと。でもこういう雰囲気になってくると監督云々とかの話が必ず出て来るんだよなあ。いやだなあ…。
●さて、その他の試合ですが、レバークーゼンがバイエルン相手にオリンピアで引き分けました。この試合、レバークーゼンが先制した後、バイエルンがいったん追いつき、レバークーゼンが再び勝ち越したところで前半終了。後半に入ってゼ・ロベルトが退場になり10人になったバイエルンがサンタ・クルスのゴール、バラックのFKで逆転してまたしても可愛くないところを見せたんですが、81分にバステュークがゴールを決めて追いつき、結局3-3のドロー。この試合を放送しないWOWOWはいったい何を考えてるんでしょう。
●ていうかふだんなら対戦相手がどこであれバイエルンだというだけで盛り上がらない試合を放送しがちなWOWOWが、今節に限ってVfB×BVBを放送している訳で。試合の「格」から言えば今節はやっぱバイエルン×レバークーゼンでしょう、やっぱり。で、そのVfB×BVBはクラニーのゴールで1-0とVfBが勝ったものの盛り上がらない試合だったそうで。ヒルデブランド君の開幕無失点記録は継続中です。
●ケルン×ヴォルフスブルグも激しい試合だったようです。一度は0-2とリードされたケルンがシェアツとヴォローニンのゴールで追いついたんですがクリモヴィッツにやられ2-3。ケルンもヤバい状況です。今季勝ちのないヘルタはノイエンドルフの2ゴールで2-0とリードしながら追いつかれてドロー。
●そういえばハーフタイムの時点ではバイエルンが負けており1860が0-0だったため、ウェブ・ラジオのアナウンサーが「このまま行くと1860がバイエルンより上に来ますねえ、まさにオクトーバーフェストですねえ、ひひひ」と嬉しくてたまらないという感じで言ってたのが面白かったです。1860は結局ブレーメンに負けましたが。
●ラウテルンのテバーって、知らない間にSVザルツブルグに移籍してたんですね。なんでもヘスラーとチームメートらしいですわ。売ったのか、貸したのか分かりませんが。ところでアンドレアス・メラーは今季限りの契約でフランクフルトに移りました。そうそう、前節はそれでやられたんだよなあ。

■2003年9月14日(日) ブンデスリーガ第5節

●さて、昨日は録画も忘れて眠りこけてしまった訳ですが、ブンデスリーガ第5節、何といってもまずはヴォルフスブルグの快挙から。バイエルンと対戦したヴォルフスブルグはブラジルから来たばかりのバイアーノが11分に先制のゴール。バイエルンは後半開始早々シュヴァインシュタイガーのゴールで追いつき、その10分後にはクラブ史上最高額の買い物マカーイのブンデスリーガ初ゴールで逆転、ああ、やっぱり可愛くないヤツら、と思ったんですが、この日のヴォルフスブルグは根性入ってました。
●84分にはバイアーノの2本目で同点、89分にはクリモヴィッツが勝ち越しのゴールを決め、長めのロスタイムを守りきって勝ちました。いやあ、もう、ロスタイムなんか祈るような気持ちでしたが。ヴォルフスブルグがバイエルンに勝ったのは97/98シーズンの一部昇格以来初めてだそうで、まあ、そういえばヴォルフスブルグというのは上位チームには順当に負け、下位チームに順当に勝って結果的に中位にいるという面白みのないところですからね。
●僕としてはまったくどうでもいいクラブの一つなんですが、最近は去年のエフェンベルグ獲得といい今年のダレッサンドロ獲得といい、ちょっとは特徴を出そうとしてるのか…。とはいえおそらくヴォルフスブルグ市民かVWの社員以外はファンなんかいないだろうと思いますが。ヴォルフスブルグってまったくのVWの企業城下町だし。カネはあるかもしれないけど。ところでダレッサンドロ何してんだ?
●レバークーゼン×HSVはレバークーゼンが前半にあげた得点を守りきって勝ち、首位に立ちました。高原はフル出場したものの得点なく、HSVはこれで開幕から勝ちなし、1分4敗の勝ち点1です。マズいねえ。降格したら逃げ出せる契約になってんのかな、高原は。ノヴォトニーはベンチには入りましたが出番はなかったようです。同じく開幕から価値のないヘルタも、ボビッチの2得点で2-0とリードしながらハノーファーに逆転を喫しました。ヘルタ、HSV、ラウテルンで降格ということになれば来季の二部は盛り上がると思うんですが。
●VfBはアウェイでシャルケとスコアレスドローでしたが、開幕5試合失点なしというのはブンデスリーガ記録なんだそうで。それくらいどこでもやってそうなんですが。そういえばいつだったかWOWOWの中継でヒルデブランド君を「イケメン」と評してたっけ。
●我がグラードバッハは今日の試合です。フランクフルトをベケルベルグに迎える訳ですが、開幕戦でケルンに勝って以来勝ち星がない訳で、ここ2試合は連敗中なので、今日のホームゲームは何としても勝たなければならなりません。デモ、オジクヴェをケガで欠いてますが、そんなこと言ってる場合じゃない。kickerによれば中盤にはキルヒの起用が有力視されているとか。

■2003年9月13日(土) FC東京×ジェフ市原

●ブンデスリーガは第5節です。今ウェブ・ラジオのコンファレンスを聞きながら書いていますが、今のところヴォルフスブルグがバイエルンをリードしているようで。今夜の結果については明日あらためてレビューしたいと思います。WOWOWのレバークーゼン×HSVは録画して明日見ます。
●そういえばWOWOWがリーガ・エスパニョーラの放映権を獲得したそうで。ブンデスリーガは週2試合放送なのにリーガ・エスパニョーラは3試合だとか、ブンデスリーガは夜中の12時半とか1時半とかからなのにリーガ・エスパニョーラは夜7時とか8時の放送があるとか、まあ、そんなことはどうでもいいんですけどね。僕としては日本でブンデスリーガの試合が見られるというだけで嬉しい訳で。だってドイツにいたときでさえ試合の中継なんか見られなかったんだから。
●そういえばマンハイムが2部にいた頃、最終節で昇格を逃したことがあって、あのときはマジで衛星放送(プレミーレ)を契約しそうになりましたが。マンハイムが昇格するならカネ払っても中継見たいと思って。電気屋に照会までしたのにな。
●さて、今日はFC東京×ジェフ市原を見に行ってきました。FC東京は開始直後から押し気味に試合を進め、18分に宮沢、39分には戸田のゴールで2-0とリードして折り返しました。しかし後半に入ると2人を交替させ攻撃的に修正した市原に押しこまれる展開となり、86分に痛恨のPKを与え2-1、さらに終了間際88分にゴールを許し2-2の引き分けとなってしまいました。
●市原はチェを出場停止で欠いたとはいえ特に後半は玉際の強さと豊富な運動量で流れを支配していたと思います。FCは前半効果的なパス交換や金沢のオーバーラップなどいい形で戦っていただけに、後半失速したのは悔やまれます。ディフェンス自体は悪くなく、後半も浅利、藤山を投入して再三のピンチを未然に防いでいたと思うんですが、前線に4人も5人も貼りつく市原の前がかりな布陣にさすがに支えきれなかったということでしょう。
●あと、納得できなかったのはジャッジですな。1対1の競り合いやファウルの判定に首を傾げることが再三あった上、PKになった81分の宮沢のペナルティ・エリアでのファウルはダイブに見えたし(少なくともPKをやらなければならないほどのファウルには見えなかった)、逆にロスタイムに戸田が敵ペナルティ・エリアで倒されたのにはダイブと見たのか何なのかこっちにイエローが出されました。試合が終わったときには激しいブーイングと「クソレフリー」の大合唱がスタジアムを揺るがしていました。ちなみにこの日の主審は柏原丈二でした。
●帰り道、どこかのお父さんが連れの子供に「ああいうの(『クソレフリー』の大合唱)はよくないね」と言ってるのが聞こえましたが、ちょうど僕が「今日の試合は審判に壊されたよな」と自分の子供に言ってたところだったので思わず笑ってしまいました。僕は試合の中ではいったん下された審判の判定は(例え実際は誤審だったとしても)絶対だと思いますが、その客観的な是非はきちんと検証され議論されるべきだし、おかしいと思うならおかしいと声を上げるべきだと考えています。
●そうやって批判にさらされることでジャッジの質も向上して行く訳だし、少ない得点で試合の決まるサッカーというスポーツの特質を考えれば、微妙な判定(特にPKとか)にはきちんとした検証が必要でしょう。入場料を払って試合を観戦している僕たちには不満な判定に不満だと意見表明をする権利があるはずだし。オマエの判定にはそれくらい腹が立ってるんだ、家でもっぺんビデオ見直せ、というメッセージですね、いわば。

■2003年9月10日(水) 日本×セネガル

●晩メシを食ってたので前半の前半を見逃したんですが、全体として歯がゆい試合でしたね。何というか、自由にやってるのはいいんだけど、やっぱりチームとして連携が取れてないというか、ボールの動きに合わせてフォーメーションがこう動くという組立みたいなものが感じられなかったような気がします。ていうか初めっからそういうことはしようとしてないのかもしれないけど。
●結果として味方に出そうとしたイージーなパスの受け手がいなくて簡単にインターセプトされたりとか、両サイドの連携がまったくないので効果的なサイドチェンジができなかったりとか。大久保と柳沢じゃだれもポストいないし。練習試合なのに交替枠使い切らないし。個々のタレントは悪くないと思うんですが、チームとしてどうやって点を取ってどうやって勝つかという「絵」が描けてないような気がしました。
●でも大久保はいいですね。きれいなパスを通すことに価値を見出しがちな我々日本人にあって、形はどうであれとにかく点を取りたいというあの姿勢は好きです。日本のキルステンと呼びたいですね。こないだのJリーグの試合で、キャッチングに入ったGKに絡みに行ってファンブルを誘いそのまま得点したファウルすれすれのプレーには惚れました。引っ張られながらでも当たり損ねでも要はボールがゴールに入ればええんじゃという姿勢でがんばって欲しいです。
●さて、ドイツの方ですが、EMの予選をやってます。今日はスコットランドとやるんですがケガ人だらけでメタメタです。ていうかケガ人にいくてもメタメタですけど。土曜日にはアイスランドごときとスコアレスドローだったし。kickerには「何を改善しなきゃならないかって? 全部だよ」と書かれる始末。今日の試合に勝てば10月11日のアイスランドとのリターン・マッチは引き分けでOKですが、こんなグループで2位になってプレーオフは避けたいなあ。一応WM準優勝なんだからさ。
●ブンデスリーガはこの週末から再開です。グラードバッハもここに来てケガ人が出始めておりちょっと心配。GKのシュティールが数週間のケガということで控えのメルカが出ることになると思うんですが、そのバックアップにヴォルフスブルグからライトマイヤーを獲得。何でもライトマイヤーは昔からグラードバッハ・ファンということで有名だったらしく、オファーに二つ返事でOKを出したとか。フレドリクソンもいざとなればカンプスもいるのに、とも思いますが、キャリアの最後をグラードバッハで飾れて感無量、なライトマイヤーを見ればまあ悪くない話かと。
●マンハイムは7試合を終えて6勝1分。得失点差の2位です。次節は首位との直接対決。勝ちたいです。
●赤kicker1冊余ってます。実費でお分けしますがご希望の方いますか。メールでご連絡ください。



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